ハナシ
川村元気(映画プロデューサー / 小説家)×永岩亮平(資生堂 宣伝・デザイン部 コピーライター / クリエーティブディレクター)

賛否からヒットが生まれる。
人の心を動かすのは、磨きぬいたものづくり

資生堂のクリエーターが、各界で活躍する方々と「美」を語る対談シリーズ。今回のゲストは、映画プロデューサー、小説家として数々の名作を世に送り出し、昨年も企画・プロデュースを手がけた映画『君の名は。』が歴史的ヒットを記録した川村元気さん。対談するのは、パッケージからコミュニケーションまで、幅広い領域で資生堂のメッセージをカタチにするコピーライターの永岩亮平。

映画も広告も多くの人の手を介してできあがるもの。二人の話からは、他者の意見に柔軟に耳を傾け、常に自分の表現を疑うことこそが、多くの人に届く作品を生み出す秘訣なのではないかと感じさせる対談となりました。

川村元気(かわむら げんき)
川村元気(かわむら げんき)
1979年生まれ、神奈川県出身。上智大学文学部新聞学科卒業後、映画プロデューサーとして、『電車男』(2005年)、『悪人』『告白』(ともに2010年)、『バケモノの子』(2015年)、『君の名は。』『怒り』(ともに2016年)などを製作。2011年には優れた映画製作者に贈られる「藤本賞」を史上最年少で受賞。2012年からは小説家として『世界から猫が消えたなら』を、2016年に『四月になれば彼女は』を発表。最新作映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は、原作・岩井俊二、脚本・大根仁、総監督・新房昭之の最強タッグとして話題に。現在、全国東宝系で公開中。2018年春には脚本を手がけた劇場版『ドラえもん のび太の宝島』が公開予定。
『四月になれば彼女は』
『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』
『ドラえもん のび太の宝島』
永岩亮平(ながいわ りょうへい)
永岩亮平(ながいわ りょうへい)
1980年生まれ、東京都出身。早稲田大学を卒業後、広告制作会社2社を経て、「資生堂らしくない人材を」という上層部の狙いで、2011年資生堂入社。これまで、ウーノ、エージープラス、d プログラム、エリクシールのほか、2014年正月広告や花椿など、コーポレートコミュニケーションのコピーライティングも担当。現在は、文藝春秋誌(企業広告)のクリエーティブディレクションや、アネッサのコピーライティングを担当している。

ものづくりの根っこの部分を大切にしないと、
ヒットは生まれない

©2017「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」製作委員
『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』

「LINK OF LIFE エイジングは未来だ 展」(2016年)は、永岩がコンセプト立案から参加

資生堂とLOHACOがコラボした絵本とコスメ(2017年) 販売元:株式会社キナリ

永岩が企画提案から制作まで携わった香りつき絵本

--
最初にお聞きしたいのですが、なぜ今回、永岩さんは川村さんと対談されたいと思ったのでしょうか?
永岩:
この連載は「美」がテーマになっていて、これまでは歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんをはじめ、まさに美を追求されている方々に登場していただいているのですが、川村さんであれば少し違う角度から美を照らせるのではないかと思ったんです。川村さんは資生堂に対して、どんなイメージをお持ちですか?
川村:
男性化粧品のウーノや、資生堂パーラーの印象が強いですね。あと、クリエーティブディレクターの大貫卓也さんが資生堂TSUBAKIと連動した映画『FLOWERS』をつくられていましたよね。

いまはヘアワックス一つとっても、売ることが大変な時代な気がします。昔に比べて商品の選択肢が増えて、インターネットでなんでも買えちゃうから。映画も似たようなことが起きていて、映画館に行くとハリウッド映画も日本映画も大小全部が同じ値段で売られている。この夏も大作がたくさんあって、そのなかで自分が企画・プロデュースした『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』をどうやって観てもらうか、頭を悩ませているところです。永岩さんのお仕事は、商品開発セクションとの交流はあるんですか?
永岩:
ありますね。普段は資生堂のコーポレートコミュニケーションや各ブランドなどのコピーライティングをしていますが、他部署のマーケティングチームとIMC戦略から商品開発までを一緒にディスカッションしてものづくりをしています。それとは別に、イノベーティブなアイテムを生み出すべく、日々研究を重ねている研究所も資生堂にはあります。
川村:
いまはものづくりの根っこの部分から丁寧にやっていかないと、なかなかヒットをつくれないですよね。昔は映画も、つくる人はつくるだけ、宣伝する人は宣伝するだけでしたけど、たとえば『君の名は。』は宣伝プロデューサーも本打ち(シナリオの打ち合わせ)に参加していて、どういう思想を経てできた映画なのかつまびらかに見ているし、作品内容に宣伝する人の観点も加わっている。日本を代表する名クリエーター・佐藤雅彦さんが「つくり方からつくる」とおっしゃっているのですが、僕はいつもそれを考えていて。つくり方そのものからつくるほうが、面白いものになるんじゃないかと思うんです。
永岩:
僕もメインの肩書きはコピーライターなのですが、言葉や表現だけを考えるのではなく、いまは企画から携わることも多くなりました。たとえば、『かおり はかせ フレーバー』は、日用品ショッピングサイトのLOHACOさんとの取り組みでつくった絵本なのですが、企画の提案からタイトルやストーリーをどうするかまで、全体的に関わった商品なんです。
--
資生堂が絵本をつくったんですか?
永岩:
はい。働く新米ママ・パパをターゲットにした商品をつくることになったんです。忙しいなかで子どもとどうやってコミュニケーションを取るか、資生堂ならではのアプローチを考えたときに、日焼け止めや洗顔シートなどの商品以外に、香りもセットにした絵本もつくったらどうかということで生まれました。こすると香るシールがついていて、絵本のストーリーと連動して読むことができるんです。資生堂は香水も出していますし、感性研究を長いあいだやっているので、それを絵本に応用したカタチになります。

どんなロジックよりも、
「きれい」「退屈」などの生理的感覚が決め手になる

永岩:
先週『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の試写(取材時は公開前)を観させていただいたのですが、そこから「美」について掘り下げていければと。
川村:
じつは試写で見ていただいたものは、まだまだ製作途中なんですよ。この前、原作の岩井俊二さんや広瀬すずさん、菅田将暉さん、松たか子さんなど声優のみなさんをそろえて臨んだ記者会見で、「完成しました!」って言う予定だったんですけど、「すいません、まだできていません」と謝る結果になってしまいました。結局、一個一個精度を上げていこうとしたら、全然間に合わなくて。昨日も夜中3時まで編集をやっていました。
永岩:
そんな追い込みの時期にすみません。その最後の最後まで粘っているのは、どういう部分なんですか?
川村:
僕自身は製作をしながら、やっぱり最後は、生理的に映画を見ているところがあって。「美」という感覚的なところでいうと、多くの人が映画を、単純に「きれい」「気持ち悪い」「退屈」とかで判断している部分があると思っています。そこを考えて見直すと、いくらでも直さなきゃいけないところが出てくるんですよね。でも、じつは気持ち悪い部分も、あとから気持ちよくなるために必要な場合もありますし、そういう調整を延々とやるので、本当に時間がかかるんです。
--
その気持ち悪いとか、きれいとかっていう感覚も、人それぞれですよね。
川村:
公開された映画館で「あなたはわからなかったかもしれないけれど、じつはあのシーンはね」っていう説明は許されないじゃないですか。だから、人間が何を気持ちいいと思うか、何を不愉快だと思うかは、すごく考えますね。もちろんその感覚は人によってバラバラなんですけど、少なくともこの映画を観にくる人にとっての最適解はこれなんじゃないかって。それでも自分の感情には100通りくらいのレイヤーがあるので、全然終わらない。
--
永岩さんは、言葉で人に伝える仕事をしていて、気持ちいい・気持ち悪いという感覚について、どう判断しているのですか?
永岩:
僕がコピーを考えるときは、最終表現としての言葉だけではなく、コミュニケーション全体で「いい違和感」を残せるように意識しています。そのなかで、社内の意見も吸い上げつつ、最後はできるかぎり自分の感覚を信じるようにしています。生理的な感覚はもちろんですが、「美」の定義も100人いれば100通りあると思うので、なかなか難しいところではありますね。より人の心に残るような強いコミュニケーションにするためには、ある程度、際を攻めなければならないこともありますから。

多くの人の意見を聞くことで、
作品の弱かったところや新しい視点に気づかされる

川村元気著『四月になれば彼女は』(文藝春秋)
『四月になれば彼女は』

--
映画には多くの人が関わって、多くの意見が飛び交うと思うんですけど、そのなかで川村さんの役割はどんなものになるのですか?
川村:
僕はいろんな人に意見を全部言ってもらうんですよ。だから、小説を書くときも編集者が5人いて。
永岩:
ええーっ!
川村:
恋愛感情を失った大人たちの恋愛を描いた小説『四月になれば彼女は』は文藝春秋の編集者が5人ついてくれていて、全員が原稿に鉛筆を入れてくるんです。そして5人とも言うことはバラバラなわけですよ。だから、そのまま直すこともあれば、前後を調整して対応するケースもあるし、もちろん無視することもある。そのなかで自分のやりたかったものとか、弱かったこととか、新しい視点に気づかされるんです。

もともとは文芸編集者の方はどんな鉛筆を入れてくるのか見たいと思って、5人にしてもらったんですけど、やってみたら「こんないっぱい書かれるのか!?」って、エラいことになりましてね(笑)。でも、それを採用するしないは自分の問題だし、それがあってより多くの人に伝わるものになっていくと思うので、楽しいですよ。
永岩:
それを受け入れられる度量がないとできないですよね。映画の現場も、多くの人の声があるんじゃないですか?
川村:
小説とは逆の立場で、監督が書いてきた脚本に僕がいろいろ言うので、気まずくなることもあります。でも大事なのは映画が面白くなることで、ご機嫌を取ることではないので。映画が面白くなったら、仲直りもできますし。一番最悪なのは、ご機嫌を取り続けて映画がつまらなくなることです。それはお互いのためにならないですよね。

本当にこれで人に伝わるのか?
常に自分の表現を疑っているほうがいい

--
永岩さんは資生堂のなかで働いて、いろんな人の意見が入ってくると思うんですけど、どのように消化しているのですか?
永岩:
正直に言うと、僕はまだ川村さんほどの強靭さを持てていないですね(笑)。今日の広告業界において、コミュニケーションをロジカルに組み立てることは当然と言えば当然なんです。でも、最終のアウトプットでは、やはり自分の感覚が反応するための余地も絶対的に必要だなと思っています。あとは、そのコミュニケーションをはじめた当初に思う、「こんな感じになるといいな」という感覚は、カタチになってきたときの判断基準にしているかもしれません。
川村:
広告制作は大変ですよね。僕も広告をやるときは、すごく気を使います。よく尖ったものをつくろうとしているのに、多くの人の意見を聞いていると「角が取れる」と言うじゃないですか。丸くなってつまらなくなるって。でも、ダイヤモンドはカット数が多いほうが複雑に輝いて、価値が高いとされていますよね。僕はそっちのイメージで「カットを増やす」と捉えているんです。最初に思ったものは原石で、たくさんカットしていくことで、美しいものになっていく。それを角が丸くなると思っちゃうと、やる気がなくなるから。
永岩:
資生堂も一つの広告ができるまで、提案会議はかなり多いほうだと思います。そこで表現が丸くなってしまうのではなく、カット数が増えて輝いていくという川村さんの捉え方は、本当にすごいなと思いますね。やっぱり、会議で提案していくたびにたくさんの意見が出て、訴求しなければいけないことが山盛りになってしまったり、平凡化してしまったりすることもあるので。川村さんは、そこでブレないために気をつけていることはありますか?
川村:
でもみんな、そんなに「自分がやりたいこと」を自分自身でわかっているんですかね? 僕はそもそもそこを疑っていて。「これが俺の表現したいことなんだ」とか言っている人は、あまり信用してないんです。表現したいことって、いろんな人としゃべるなかで、「あ、自分はここでムキになるんだな」とか、「これ言われたら嫌だな」とか、そうやってわかっていくものだと思うので。むしろ人から何か言われて、腹が立った瞬間に見つかることも多い。僕は幸運にも、いろんな監督や作家を見てくることができましたけど、優秀な人ほど他人の意見を気にしますよね。それはやっぱり、本当にこれで伝わるのかとか、自分の表現を疑っているからだと思うんです。
--
他人の意見の取捨選択は、どういう基準で判断しているのですか?
川村:
僕はみんながこうしろと言っているなかで、「絶対ヤダ」と一人が猛反対しているときを記憶するようにしていて。だって普通、10人中9人が反対していることに、一人で対抗するのって、相当エネルギーがいるじゃないですか。そこまで固執されたときは、最後の最後にひょいと入れることもあります。
--
あえて入れるんですね。
川村:
そういうものは世に出たときに、だいたい「なにこれ?」ってなるんですよ。でも、それと同じくらい「ここがいい!」という人がいるシーンになりやすい。その両方が同じくらいの力でぶつかって発熱するときが、たいがいヒットしている状況な気がします。

だから、記憶力はいいのかもしれないですね。無数の選択肢のなかで、あそこはあの人めちゃくちゃこだわっていたなとか、自分のなかでもあのシーンは消しちゃったけど、なんか忘れられないなとか、そういうものを覚えておくようにしています。700テイクくらいしたけど、32テイク目がよかったとか。その記憶力で仕事をしている感じはありますね。映画の場合は無限に編集を繰り返して、「もともと何だったっけ?」みたいなことも多いから。そこは広告も同じですよね。
--
永岩さんは他人の意見を取捨選択するなかで、気をつけていることはありますか?
永岩:
企画時のいいアイデアは、現場でみんなが盛り上がるからわかりやすいかもしれません。一方、表現を詰めていくフェーズにありがちな、議論のための議論のような状況になったときは、僕も「そもそもの問題は何だっけ?」と、自分に問うようにしています。やはり何か課題があって、それを解決するための広告であり、コミュニケーションなので。また、資生堂は企業理念に「美しい生活文化の創造」を掲げているので、常にそこに立ち返るという意識は、もしかしたら全社員にあるものかもしれません。

みんなが口にしていないけど感じていることを察知する能力

川村元気が企画した映画『告白』
「告白 DVD特別価格版」DVD発売中 ¥3,024
発売・販売元:東宝 ©2010「告白」製作委員会

永岩:
川村さんは映画ができあがって、それを世の中に広げていくときに、どういうケアをされるんですか?
川村:
お客さんがその作品を「生活の一部」に入れたいと思うかどうかはすごく気にしますね。最後は映画館に行って映画を観るっていう、生活の一部になるわけじゃないですか。たとえば予告編をつくる場合でも、隣の人に「この映画観たいね」って言うものになっているかを考えます。

商品効能を全部説明するみたいに、こういう物語ですと伝えるものがいいのか、映像のインパクトだけで観たいと思わせたほうがいいのか。映画のどこを切り取れば生活の一部にしたいと思うかは、すごく考えますよね。物語を要約して伝えることが「観たい」っていう行動になるとは限らないから。
永岩:
僕は川村さんを最初に認識したときに、仕事の方法がマグロ漁みたいだなと思ったんですよ。探知機があって、船長がここらへんだなと判断したところに、ぶわって縄を撒くような感じというか。ここに消費者というマグロがくるとしたら、こういう仕掛けをしようみたいなことを、ものすごい計算されているのかなって。それによってヒット作や、多くの人に届くものをつくれているのではないかと思ったんです。
川村:
これを言うと、がっかりされるかもしれませんが、全然計算してないんですよ(笑)。ただ、「だいたいここらへんにマグロがいるんじゃないかな」ということは考えてます。作家の谷川俊太郎さんに教わった「集合的無意識」という言葉があるんですけど、みんなが口にしないけど、こういう映画が観たいとか、こういう不満があるとか、それを察知する能力はあるような気がするんです。

たとえば僕が書いた小説『億男』だったら、本屋さんで「金持ちになる方法」みたいな本ばかりが並んでいるのを見て、「そもそも俺たち、そんなお金持ちになりたかったっけ?」「お金持ちになって幸せいっぱいな人っているのかな?」と思ったことがきっかけ。そういうことを人よりちょっとだけ先に感じて、2年くらい取材して、精度を上げていくんです。
--
2年も取材するんですか?
川村:
2年やります。マグロ漁で言うと、たぶん2年後、ここに魚がくる。そういう感じですね。ハズれるときもありますけど(笑)。そこにマグロがきたときに、いちばん正しい表現、強い表現をするために、こういう魚が10年前にきて、こういう感じだったよねっていうことは調べます。ただ、その釣り方に関しては、手練手管を弄すると逃げられる気がしていて、そこには真っ当に向き合う感じです。だから、僕はマーケティングデータを一度も見たことがないんですよ。
永岩:
本当ですか!?
川村:
だって、アンケートを取って集計して数字になった時点で、それは古い情報じゃないですか。でも例えば、「あっちの島の裏側で、ものすごい魚が揚がったんだよね」というベテラン漁師の話は気にします。「あっち側で揚がったなら、こっち側でも揚がる可能性があるんじゃないか」とかは考えられるので。実例でいうと、韓国で2003年に公開された『殺人の追憶』という映画がめちゃくちゃ当たったらしいよ、なんであんなシリアスな犯罪劇が当たるんだろう、というところから映画『告白』(2010年)は企画したんです。
--
資生堂の場合、「多くの人に届く作品」をつくるためにどのような工夫をされているのでしょうか?
永岩:
そもそも僕は広告を「作品」とは考えてなく、また「多くの人」というよりも、届けたい人にしっかり届くように、ということをまず心がけています。なので、マスメディアだけで成立するコミュニケーションを妄信するのではなくて、イベントだって交通(屋外)広告だって、狙った効果が出るのであればどんなアプローチでもいいと思っています。まあ、実際に「届けたい人に届く」ための構築はこれからもっと学んでいかなければいけないのですが。ともあれ、世の中に大きな影響を与えた過去の資生堂広告のように、資生堂ならではの強い表現やストーリーで世界をまた驚かせられたらと思います。
--
最後にお訊きしたいのですが、もし川村さんが資生堂の広告をつくるとしたら、どんな企画を考えられますか?
川村:
子どもと一緒に商品と広告をつくってみるのはどうでしょうか? 資生堂なら子どもコスメをつくってもいいかもしれない。男の子が最初に整髪料をつけるとしたら、女の子が最初に化粧をするなら、そういう発想をしたときに、そもそも自分たちはどういう化粧をしたかったのかが見つかると思うんです。どんな小さな女の子でもお化粧に憧れるし、男の子もカッコつけたがる。

子ども向けのプロダクトをつくるという意味ではなく、原始的な化粧に対する憧れとかを思い出しながら、大人が感動するプロダクトを生みだせたらいいですよね。それをずっと続けているのが、映画監督の宮﨑駿さんだと思うんです。子どもが見たい映像とか、子どもが見る夢とかが、物語になって表現されて、大人も子どももみんなが感動するものになっている。だから、子ども目線になるという意味ではなく、子どもと触れ合って商品や広告をつくってみたら、新しい表現が見つかる気がします。
掲載日 2017年8月
ページの先頭