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Brand Designアネッサ キャンペーン(2014年)

アネッサTV-CM「快感ジュレ!」 (30秒バージョン)
アネッサ ウェブサイト(アネッサのブランドカラーである黄と青で楽しく構成されたデザイン)アネッサ ウェブサイト(アネッサのブランドカラーである黄と青で楽しく構成されたデザイン)

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資生堂、夏の風物詩
歴代のサマーキャンペーンを意識した王道のTV-CM

「肌にとろける 快感ジュレ!」というコピーに、はじけるような長谷川潤さんの笑顔。サンスクリーンブランド アネッサの、2014年キャンペーンを手がけました。3月下旬からTV-CMや店頭活動などがスタートしていますが、毎年アネッサの広告は、気温が高くなると現れることから、昔から「資生堂の夏の風物詩」ともいわれているほどです。

そんな「夏の風物詩」であるアネッサの広告ですが、ここ数年は、肌へのやさしさや、タウンユースを訴求していたため「やさしさ」訴求が中心となり、以前の強烈なイメージに比べてややおとなしめな表現が続いていました。しかし、「今年はいっそ、王道な感じでいこう!」と、とにかく元気に、明るく、そして色気のあるイメージで打ち出すことにしたんです。

資生堂のサマーキャンペーンは、特に、60年代後半〜80年代頃に大きな反響を呼びました。たとえば1966年のサンケア商品「ビューティーケイク」は、その代表格です。色白こそ女性の美しさの象徴だった時代に、小麦色の肌をした前田美波里さんの姿と、「太陽に愛されよう」というキャッチコピーが印象的なポスターは、社会現象にもなるほどでした。日本の広告として初めて、ハワイでの海外ロケを行ったことでも有名です。

その後、79年の夏用ファンデーションのキャンペーン「ナツコの夏」では小野みゆきさんがツイストの『燃えろいい女』の音楽にあわせて赤いスポーツカーを乗り回しているTV-CMが話題になりました。83年の夏用アイシャドー「め組のひと」では、ラッツ&スターの同名曲で踊る女性の法被(はっぴ)姿が今でも頭から離れない。この時代はちょうど僕の青春期とリンクしているのですが、当時これらのTV-CMを見て、大人の世界に強い憧れを抱いたものです。資生堂のサマーキャンペーンって、多くの人にとって夏の日の思い出とともに、記憶にあるんじゃないか?と思うんです。
だから、もう一度この時代の広告の熱量に立ち返って、みんながドキドキわくわくするようなサマーキャンペーンをつくりたい。そんな強い想いがありました。

1966年 資生堂ビューティーケイク サマーキャンペーン「太陽に愛されよう」1966年資生堂ビューティーケイク サマーキャンペーン
「太陽に愛されよう」
撮影 横須賀 功光

アネッサTV-CM「快感ジュレ!」アネッサTV-CM「快感ジュレ!」

記憶に残るTV-CMは音楽が決め手
ユニコーン『あなたが太陽』の歌詞に込めたメッセージ

忘れられないTV-CMというのは、音楽の歌詞とCMの内容が一致しているものだと思います。僕にとってCMソングはBGMではなく、メッセージのひとつ。15秒や30秒であっという間に終わってしまうCMにおいて、ナレーションで伝えきれないことも、歌詞にのせることでストレートに伝わったりします。

今回のCMソング『あなたが太陽』は、ユニコーンさんにゼロから作詞・作曲いただいたもの。「アネッサの気分と『快感ジュレ』というキャッチコピーに合わせて、歌詞を作ってほしい」と、大御所には失礼にもあたる依頼だったかもしれません。でもメンバーの方々のもとへ直接お伺いして、どのようなTV-CMを作りたいか、という熱意を伝えたところ、ありがたいことに全員から快諾をいただけたんです。今年のアネッサは、なんといってもジュレがポイント。でき上がった曲を聴いてみたところ、冒頭で「ジュレーー!!!」って奥田さんが叫んでるんですよ、お見事だと思いました(笑)。

ちなみに、長谷川潤さんがつぶやく「快・感!」という台詞は、80年代の某映画のヒロインの決め台詞「快・感!」のオマージュなんです。

強く、美しく、プレミアムに
長谷川潤さんのポジティブな女性像

今回の広告としてのミッションは、今までのアネッサが新たに「プレミアムアネッサ」へと進化したことと、アネッサ史上最もみずみずしいジュレの心地よさを伝えることでした。底抜けに明るい真夏のイメージの中でも、高級感や清々しさを表現できる女優さんを思い浮かべたときに、真っ先に浮かんだのが長谷川潤さんです。

彼女のイメージって、究極のリア充というか、元気で明るくて、それでいてリッチなセクシーさがありますよね。CMのなかでもハワイのメンストリートで買い物三昧しダンス&ウオークしいるのですが、その光景をも上品でエレガントに見せてしまうオーラを持っている。ロケの際には、とにかく楽しそうに演じてほしいと動きのイメージを伝えましたが、それが見事に、想像以上の仕上がりになっているんですよ。

長谷川さんが演じるハッピーな女性に、ユニコーンさんの楽曲、そしてハワイの強い日差し。全ての要素が組み合わさって、最高に幸せなTV-CMができたのでは、と思っています。そのまま不景気も吹き飛ばしたいくらいです。このキャンペーンが数十年経った後でも、2014年の夏のキラキラした思い出と共に、多くの方々の記憶に残るものになれば最高ですね。(小野 健)

アネッサ ポスターアネッサ ポスター
撮影 アンディ・チャオ

小野 健
Profile
小野 健(おの たけし)Creative Director
1965年生まれ、静岡県出身。1990年武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。同年資生堂入社。主な仕事に、エリクシール、アネッサなど、国内スキンケアブランドを担当。クリエイティブディレクターのほか、ムービーディレクター、プランナー、CMソングの作詞などマルチに活動するクリエイター。
Credit
CD
小野 健
AD
酒井 理絵
C
横山 裕子
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クレジットは資生堂 クリエイティブ本部のスタッフのみの掲載としております。

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