サクヒン

Package Design「ベネフィーク」メーキャップシリーズ

「ベネフィーク」メーキャップシリーズ「ベネフィーク」メーキャップシリーズ
まるでリースをそのままコンパクトにしたようなチークやマスカラまるでリースをそのままコンパクトにしたようなチークやマスカラ
陶器のようなやさしい色合いと質感。Bマークをアクセントにして陶器のようなやさしい色合いと質感。Bマークをアクセントにして
マスクの形を切り取ったようなつけまつげの演出は「眠り姫みたい」と評判にマスクの形を切り取ったようなつけまつげの演出は「眠り姫みたい」と評判に

Comment

永田 香Art Director

生命や自然から受ける豊かさやうるおいを感じる世界観へ生命や自然から受ける豊かさやうるおいを感じる世界観へ

ブランドに新たな息吹を

「ベネフィーク」は、1972年に発売を開始しました。96年には社名の由来でもある「万物資生」の思想がこめられた「資生堂らしいブランド」として、自然の恵みや漢方などに着目したアプローチでデザインされていました。

今回、より現代の女性にむけて、メーキャップラインを一新。昨今のロハスやヨガ、ランニングブームが裏付けるように、健やかさや心地よさへの関心、環境や自然への興味が、かつてないほど女性たちに身近であるという時流を受け止めて、やさしく豊かな雰囲気を伝えたいと考えました。そこで、粧う歓びとやすらぎを求めて女性たちが集う、生命のうるおいや彩りにあふれた美の生態系=「Beauty Biotope(ビューティー・ビオトープ)」いうテーマにたどり着きました。

記憶を呼び起こされる、女性が永遠にときめくもの

チークのコンパクトは、ラフスケッチの段階からほとんど構想ができていました。繊細な草花を摘んでリースにしたようなデザインは、手にしたとき、子どもの頃にシロツメクサのリースを編んだときの記憶が呼び起こされるような感覚をそのままパッケージに閉じ込めました。さらに、絶滅危惧種と現存する花々を共存させて、「美の生息空間」らしい神秘的な要素を加えています。

箱のイラストは、イギリスのデザイナー、トード・ボーンチェが手がけています。自然をモチーフとした作品と切り絵のような表現が有名ですが、今回は抽象的になりすぎない方が共感していただきやすいと思い、花や植物を模写したスタイルでお願いしました。画家をはじめとして、人間が自然の美に敬意をいだいたとき、まずその美を「模写」することで追い求めた「根源的な美的感性」を活かしたいと思ったのです。

発売後は、20・30代から70代の方まで幅広く支持していただいています。年齢や時代に関係なく、命が宿る愛らしい花々は女性を魅了するようです。

コンパクトのためのラフスケッチコンパクトのためのラフスケッチ

「Beauty Biotope」の世界を表現したイラストレーション「Beauty Biotope」の世界を表現したイラストレーション

「専門店専用」をポジティブな価値へ
こだわりぬいた世界観

「ベネフィーク」は化粧品専門店限定のブランドのため、「そこ(お店)でしか得られない価値」をお届けしたいと考えています。箱は風合いのある紙選びを。植物画を思わせるタッチはテキスタイルのような雰囲気に。チークに忍ばせたプラスチック製のシートには、パフを置く位置をロンドンのビッグ・ベンの時計の針で表現するなど、小さな遊び心も取り入れています。細部にわたるこだわりは、お店で感じた高揚感をお家で改めて感じてもらうことを大切にしているからです。

グラフィックはボッティチェリの絵画「ヴィーナスの誕生」をイメージしたビジュアルを制作しました。これはブランドの誕生、再生の想いを込めています。モデルには蛯原友里さんを起用し、新たな魅力が生まれたことで、20・30代のファンが増えました。海外店舗でも蛯原さんの日本女性らしい繊細な美しさが話題を集めるなど、「ベネフィーク」の魅力は海も渡ったようです。これからも上品で、女性らしい夢のある世界を忍ばせていきたいと思います。(永田香)

永田 香(ながた かおり)
Profile
永田 香(ながた かおり)Art Director
埼玉県出身。1997年英国Kingston University Graphic Design Department卒業。98年資生堂入社。主な仕事に、ベネフィーク、マキアージュ、HAKU、香油花椿、マシェリ、グローバルブランド「SHISEIDO」のホワイトルーセント、ベネフィアンス、フレグランスZEN。ザ・ギンザコスメティックスではコミュニケーションのデザインも手がける。
Credit
CD
檜原 由比子
AD
永田 香
D
近藤 香織
P
鈴木 利一
Links

クレジット表記について
  • CD: クリエイティブディレクター
  • AD: アートディレクター
  • D: デザイナー
  • Copy D: コピーディレクター
  • C: コピーライター
  • P: プロデューサー
  • PH: フォトグラファー
  • PL: プランナー
  • ST: ストラテジスト

クレジットは資生堂 宣伝・デザイン部のスタッフのみの掲載としております。

ページの先頭