サクヒン

Brand Design 世界中のクリスマス商戦。資生堂のDNAに挑戦した立体的な唐草。

ホリデープロモーション 包装紙 ホリデープロモーション 包装紙
SHISEIDOグローバルカウンター SHISEIDOグローバルカウンター

Comment

クリスマスのグローバルカウンターは、世界中の企業にとって勝負の場。

--世界中の店頭で展開されるグローバルカウンターにおいて、2014年から2015年にかけてのホリデーシーズンのデザインを手がけられたとのことですが、どこが一番の勝負どころでしたか?

高田:世界89の国と地域で展開されるグローバルブランド「SHISEIDO」のホリデープロモーションになるので、国や地域によってお客さまの嗜好や文化が異なり、特にクリスマスは宗教も関係してくるので、できるだけフラットな視点を保たなければなりません。一方で、お客さまにとってこの時期は人も街も華やかに装い、心躍る特別な季節です。自分、そして大切な人へギフトを贈る時期でもあります。そのため、この時期ならではのブランドの個性が強く発揮されなくてはなりません。

--そこから生まれたのが、リボンで象られた唐草紋様のデザインなんですね。これにはどんなコンセプトがあるのでしょうか?

高田:昨年までのテーマは「Wrapped in Joy」。ギフトボックスのモチーフを中心とした、日本的なおもてなしの思いを込めたデザインでした。しかし、今年は「Sparkle with Joy」へと進化。このシーズンは日常を離れて自分を表現したり、相手に想いを伝えたりする、誰もが特別な期待を膨らませる季節。ボックスのリボンがほどかれて箱の中身が溢れ出すように、喜びが全面に解放されるようなイメージを考案しました。

「Sparkle with Joy」メイングラフィック 「Sparkle with Joy」メイングラフィック

検証段階の紙でつくったリボン 検証段階の紙でつくったリボン

撮影段階の真鍮でつくったリボン 撮影段階の真鍮でつくったリボン

店頭用の映像

どこにも負けないイメージを打ち出すための、途方もない作業

--何パターンものリボンが組み合わされたこの唐草模様は、どのように制作されたのでしょうか?

高田:資生堂のデザイナーというのは、これまで様々な唐草模様を描いていますが、チャンスがあれば「新たな唐草」の表現にトライしてみたかったんです。感情と生命力を吹き込み、生きているかのようにうごめくリボンを、立体的な唐草として表現しようと考えました。 ただ、リボンを撮影しようと決めてからが本当に大変でしたね。まずは、自分でリボンを折ったり巻いたり実験しながら素材を撮影し、PC上で繋ぐ作業を繰り返すことから始まりました。その後、金属加工の職人さんに1本ずつ真鍮で手作りしてもらい、微妙なひねり具合などを細かく調整してもらった30パターンのリボンが完成。塗装も重要でベースが赤でハイライトが金色に光るようにしています。その後、フォトグラファーさんと共同作業で、改めて1本ずつ様々な角度から撮影し、その素材で唐草として永遠に繋がっていけるかPC上でシミュレーションするキャッチボールを繰り返し、決定した構成を改めて実際に撮影してもらいました。

--それを伺ってからデザインを見直すと、膨大な量のリボンがあるのがわかりますね。

高田:デザインの用途はポスターやギフトボックスにとどまらず、封筒やリーフレット、ショッピングバッグ、そして包装紙など多岐にわたります。唐草は永遠に繰り返す生命力のモチーフでもあるので、包装紙は上下左右に繋がるよう気を配りました。いつも一緒に試行錯誤してくれるフォトグラファーさんにも、今回はさすがに経験したことのない素材と検証の量だったと言われました。私も思い出すと...。 さらに今回は、グラフィックビジュアルの他に映像も制作しています。予算に組み込まれてはいなかったですが、さらに仕事を増やしました(笑)。 特別なこの時期だからこそ、SHISEIDOを選んでもらいたいという思いがありました。 私にとっても少人数ながら多種多様な方々の協力を得てつくりきることができた特別な仕事です。 次回もどこにも負けない強いイメージを打ち出したいと思います。

掲載日 2015年5月
高田 大資
Profile

高田 大資(たかだ だいすけ): Art Director
1985年生まれ、三重県出身。2009年 多摩美術大学グラフィックデザイン科卒業。現在、グローバルブランド「SHISEIDO」「SHISEIDO MEN」。資生堂パーラーのパッケージデザインなどを担当。

Credit
CD
高橋 歩
AD/D
高田 大資
P
松浦 和香子

クレジット表記について
  • ECD: エグゼクティブ クリエイティブディレクター
  • CD: クリエイティブディレクター
  • AD: アートディレクター
  • D: デザイナー
  • Copy D: コピーディレクター
  • C: コピーライター
  • P: プロデューサー
  • PH: フォトグラファー
  • PL: プランナー
  • ST: ストラテジスト

クレジットは資生堂 クリエイティブ本部のスタッフのみの掲載としております。

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