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Other百合 佐和子 X 金澤 正人
『ユリカナ展』by マジョリカ マジョルカ

ポイズンシリーズ"中毒"ポイズンシリーズ"中毒"
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ポイズンシリーズ"猛毒"ポイズンシリーズ"猛毒"

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仕事から個人の活動にまで広がった
マジョリカ マジョルカの世界観

独自の世界観で、自分らしさを大切にする多くの女の子を魅了してきたマジョリカ マジョルカ。ブランド誕生10周年を記念し、渋谷パルコにて開催された『MAJOLICASTLE(マジョリキャスル)-10年にいちど開く秘密の扉-』と並行し、同じく渋谷のヒカリエにて『百合 佐和子 × 金澤 正人 写真展「ユリカナ展」by マジョリカ マジョルカ』を開催しました。『ユリカナ展』のタイトルは、ヘア・メーキャップアーティストの百合(佐和子)の名前から「ユリ」、フォトグラファーである私の金澤という名前から「カナ」を取って名付けられました。

私は10年間、フォトグラファー兼クリエイティブ・ディレクターとしてマジョリカ マジョルカのプロモーションに携わってきました。女の子なら誰しもが持っている「かわいい」に対する欲望や妄想を形にするため、このブランドで特に大切にしてきたのは、「手作り感」です。これまで、切り絵などのアナログな手法を用いた装飾によって、華やかでおとぎ話のような世界観を追求してきました。

そうしたアナログな表現は、細部まで手が込んでいるので、制作には忍耐力が必要ですが、スタッフはみんなマジョリカ マジョルカのことが大好きで、とことん一緒に作り込んでくれます。3年前からメーキャップ担当になった資生堂ビューティークリエーション研究センターの百合もそのうちの一人。他にもイラストレーター、スタイリスト、あらゆるクリエイターたちとこのブランドの世界観を追求するうちに、仕事以外でも一緒に作品を作るようになっていきました。

そういった個人の活動として、百合がメーキャップを担当し、私がディレクションと撮影を行う作品がいくつか生まれていたので、せっかくなのでマジョリカ マジョルカの10周年のタイミングにあわせて、スピンオフ作品展を開催しよう、ということになったのが『ユリカナ展』です。

『ユリカナ展』エントランス『ユリカナ展』エントランス

写真展のテーマは
「FANTASY」「WONDERLAND」「POISON」

『ユリカナ展』では、「Kawaii」をテーマにブースを3つに分け、それぞれ異なるアプローチのメーキャップを写真で表現しています。「FANTASY」はメーキャップと切り絵を、「WONDERLAND」はイラストと組み合わせ、ガーリーな世界観を演出。そして、最もマジョリカ マジョルカらしさが表れているのが「POISON」です。「毒のあるかわいさ」が、これから10年後、20年後にどのようになっていくのかを想像して作りました。未来においては、もしかしたら「毒」の部分だけが「かわいい」という概念にすり替わるかもしれない......。そのようなことを考えて、「中毒」「猛毒」「甘い毒」といったお題を用意し、メーキャップに落とし込んでもらいました。なかなか通常の広告物ではできない、自由で思い切った表現になったと思います。

明確なゴールがある広告制作とは異なり、作品制作には着地点がありません。その分、ただかわいらしいだけではない「毒」の表現には、妥協をしませんでしたね。ヘアメークで樹液のディティールを再現している箇所などは、何度も素材を変えてトライしてもらうなど、質感のリアリティーにもこだわりました。今回の写真展では、百合と私の感性が掛け合わさり、とてもいいコラボレーション作品を生み出すことができたと思っています。

若い世代にも、私たちの仕事の世界を知って欲しい

今回の写真展を開催して驚いたことは、SNSで評判が広がり、高校生や10代の若い女の子たちの来場が日に日に増えていったことです。みんながTwitterに感想を書いて、それを見た子が友達を連れて来てくれるんですよね。会場に置いてあるノートにびっしり感想を書いてくれたり、作品を見て涙を流している子もいたりして、とても新鮮な体験でした。

そういう若い世代は、写真展を観る機会自体がまだ少ないと思うのですが、作品の世界観だけではなく、私たち作り手にも目を向けてくれたのが嬉しかったですね。マジョリカ マジョルカが入り口となって、メーキャップアーティストやフォトグラファーという職業を知るきっかけになったのであれば何よりです。

会社の若いアシスタントたちにもよく話していることですが、私の手がけている「ビューティーフォト」では、メーキャップ作品を撮影するにあたり、「単にメーキャップのコピー(複写)になってはいけない」ということを常に心がけています。単なる記録として撮るのではなく、フォトグラファーとして、その「美」をどのように切り取り、写し出すかが大切なんです。この「ビューティーフォト」というジャンルが若い人たちから憧れを持ってもらえるように、これからも頑張りたいですね。

また、私たちのように会社に所属しているクリエイターは、フリーランスの方よりも個人的な活動を行いにくいと思われがちですが、実は同僚のデザイナーなども個人作品を作って発表していたり、社内外で活躍している仲間が多くいます。資生堂の中にもこんなクリエイターたちがいて、日々切磋琢磨しながらものづくりをしているということを知っていただければ、なお嬉しいですね。(金澤正人)

『ユリカナ展』展示風景『ユリカナ展』展示風景

金澤 正人
Profile
金澤 正人(かなざわ まさと)Photographer
資生堂宣伝・デザイン部フォトグラファー。1988年(株)資生堂に入社。 以後、同社の広告写真を数多く手掛ける。 (社)日本広告写真家協会会員。 2011年個展「darkness and brightness」をキャノンギャラリーにて開催。
Credit
CD / PH
金澤 正人
D
小林 恵理子・菅原 章・戸瀬 麻梨乃
C
宮澤 ゆきの・近森 未来
P
深井 さえ子
Links

クレジット表記について
  • CD: クリエイティブディレクター
  • AD: アートディレクター
  • D: デザイナー
  • C: コピーライター
  • P: プロデューサー
  • PH: フォトグラファー
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クレジットは資生堂 宣伝・デザイン部のスタッフのみの掲載としております。

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