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2016年12月 雑誌広告<br/>ONE on ONE<br/>「いい顔」に迫る対談企画、最終回!
2017年3月 雑誌広告<br/>ONE ON ONE<br/>ゲスト:奥原希望(バドミントン選手)
2016年2月 雑誌広告<br/>ONE on ONE<br/>「いい顔」に迫る対談企画、スタート!
いい顔に迫る資生堂クロストーク「ONE on ONE」vol.4
空手家 宇佐美 里香 × 女優 二階堂 ふみ
形には心がそのまま表れる
二階堂 2020年の東京オリンピックで空手が正式種目に決まったんですよね。おめでとうございます。
宇佐美 ありがとうございます。私にとっても、空手界にとっても長年の夢でしたから、決まった瞬間は本当にうれしかったです。
二階堂 実は私も子どものころ、少し空手をやっていたんです。
宇佐美 え! そうなんですか?
二階堂 しかも、形を習っていたんですよ。だから、宇佐美さんの演武を映像で見させてもらって感動しました。本当に美しい演武ですよね。私なんかが言うのはおこがましいですけど。
宇佐美 いえいえ、光栄です。
二階堂 形って、気持ちにぶれがあったり、集中していなかったり、自信がなかったりすると、それが見ている側にも伝わりやすい競技なんじゃないかなと思うんです。ごまかしがきかないというか。
宇佐美 そうですね。形には心がそのまま表れます。緊張すると、硬くなってしまうし、心のコントロールが難しい競技かもしれません。
二階堂 世界選手権のような舞台って、一度きりの勝負じゃないですか。そういうときは自分の気持ちをどういうふうに持っていくんですか。
宇佐美 最初に世界空手道選手権に出たのは2010年で、そのときは準決勝で負けてしまったんです。その悔しさを糧に、次の大会までの2年間、徹底的に練習しました。
二階堂 負けた経験って、怖さやプレッシャーにもつながってしまう気がするんですけど……。
宇佐美 負けたことで、自分の甘さに気づいた部分もあったんです。練習はたくさんしていたんですけど、会場の雰囲気に飲まれて、「あ、ダメだ」と思ってしまった。「勝つ」という意識が足りなかったんだと思います。
二階堂 きれいな演武ができるだけじゃダメなんですね。
宇佐美 やっぱり気持ち、闘争心が出てこないといけないんです。優勝した2012年の大会では、会場に立ったとき、隙のない闘争心を出せたと思います。
いかに自分の形を作っていけるか
二階堂 すばらしい形の演武を見ていると、見えない相手が見えてくるような瞬間がありますよね。それが空手の奥深さなのかなと思って。
宇佐美 相手がいるイメージで練習するのは大切で、技の本当の意味を理解するために、組手をしながら感覚を確かめていくこともあるんです。一方で、形をしっかり身につけることが組手の上達にもつながるので、空手では両方とも大事なんです。
二階堂 宇佐美さんは形も組手も両方やっていたんですか?
宇佐美 大学1年までは両方やっていて、それから形に集中するようになりました。
二階堂 私は空手を辞めたあと、クラシックバレエをはじめたんです。バレエには音楽と物語があって、見た目は空手とずいぶん違いますけど、基本の形があるというのは共通している気がします。ただ、見ている人を惹きつけるには、基本の形がしっかりできているだけじゃなくて、〝自分の形〟を作っていかなければいけないんでしょうね。形を身につけた人間にしか〝型破り〟はできない──中村勘三郎さんがそうおっしゃっていました。
宇佐美 いい言葉ですね。「人を感動させる」「心を伝える」というところは、役者さんと共通点があるのかもしれません。実際、ドラマや映画を見て、勉強させていただくことも多いんですよ。
二階堂 え、そうなんですか!?
宇佐美 たとえば、演武で戦いを表現するとき、本当に怒りの感情を出してしまうと、身体が硬くなって、うまく技が出せなくなってしまいます。リラックスしながら、戦っているように演技することも必要なんです。だから、普段テレビを見ていても、つい役者さんの演技に目がいきますね。二階堂さんの演技には見入ってしまって、画面に吸い込まれるような感覚になります。
二階堂 ありがとうございます。照れますね(笑)。
日本人の心には武道の精神がある
二階堂 いま武道をやる女性が増えて、宇佐美さんのように世界で活躍する方も出ていますけど、日本には女性は女性らしく、男性は男性らしくというジェンダー意識がまだけっこう残っていますよね。それはそれで大事だとは思うんですけど、宇佐美さんはどう感じますか?
宇佐美 私が空手に興味を持ったのは、ドラマで女の人が男の人をやっつける場面を見て、「かっこいい」と思ったのがきっかけだったんです。それで小学5年生のときに道場に通いはじめたんですけど、当時は空手をやっている女の子ってすごく少なくて、学校では私ひとり。まわりの子に言うのが恥ずかしい雰囲気もありました。
そのころから比べると、すごく時代が変わったのを感じます。女の子がどんどん増えていて、3歳ぐらいではじめる子もいます。礼儀や姿勢を身につけさせたいという保護者の方も多いですね。大人の女性も、護身術や健康のため、あるいは心を磨くため、いろんな理由で空手をやる人が増えています。
二階堂 素敵ですね。宇佐美さんもそうですけど、武道をやっている女性って、生き方そのものに美しさがあって、内面から輝いているように見えます。武道をやる人がもっと増えて、ジェンダーレスな雰囲気になるといいですね。
宇佐美 長い歴史があるおかげで、男女を問わず、日本人の中にはどこかで武道の精神があると思うんです。そういう心はずっとつなげていきたいですね。
二階堂 いまは普及活動などをなさる機会が多いんですか?
宇佐美 そうですね。私はいま鳥取県を拠点に活動しているんですけど、地元の子どもたちや県の強化選手を教えながら、月に1回、ナショナルチームの合宿にも指導に行っています。海外でのセミナーに呼ばれることも多いですね。
二階堂 どんな国に行かれているんですか?
宇佐美 先日はジャマイカに行ってきました。
二階堂 ジャマイカでも空手をやってるんですか!?
宇佐美 いま空手は世界中に広がっていて、191の国と地域に競技連盟があって、競技人口は1億3,000万人もいるんですよ。
二階堂 そんなに! 世界的な人気なんですね。
宇佐美 オリンピック競技になったのを機に、もっと空手の魅力を世界中の人たちに伝えていきたいと思っています。
二階堂 私も応援したいと思います。2020年、オリンピックで空手が見られるのが本当に楽しみです。