CSR・環境

東日本大震災における資生堂の取り組み

東日本大震災により、被害を受けられた皆さまに、謹んでお見舞い申し上げます。
資生堂は、ビューティー支援活動をはじめ資生堂ならではの活動を通じて、被災された方々に寄り添い、応援させていただきます。

復興支援の考え方

会社は社会とともにあり、社会の中で生かされています。社会が困難な状況にあるときに、会社は社会の一員としての役割を果たしたいというのが、私たちの思いです。
未曾有の被害を被った東北地方の復興は長い道のりになります。私たちは、人・もの・情報・技術・文化など当社の資源を生かして、被災された方々が自立されることにお役立ちできるよう、長く寄り添ってまいります。

化粧品会社として、被災された方々に少しでも元気になっていただくために、何かできないか。そんな思いから、マッサージやメーキャップ、ハンドマッサージなどの美容サービスを行う「ビューティー支援活動」を、震災発生以来、女性のみならず子どもや男性にも行わせていただいています。 ビューティー支援活動を通して、化粧には人の心を癒し人を前向きにし元気にすることができる「化粧のちから」があることを、当社は教えていただきました。

別画面で化粧のちからCMを見る

2013年度に取り組む活動

東日本大震災から2年が経過し、仮設住宅の環境整備や瓦礫処理などの生活再建期から、住居の自立再建やライフライン・インフラの再建、商店街や地元産業の復興など、復興期へとフェーズが変わっています。また、地域によって復興のスピードも異なります。それに伴い、被災された方々が望まれるものも変化し多様化しています。
資生堂は、お客さまやお取引先などステークホルダーの方々と顔の見える関係をつくり、丁寧な対応をすることを企業活動のスタイルとしてきました。
2013年度からは、化粧品会社だからできる「化粧のちから」を生かした活動としてビューティー支援活動を継続するとともに、当社の資源を活用しながら行政や地域の方々とともに新しい街をつくっていく活動に取り組んでいます。地域の方と顔を合わせて見つけた課題を一緒に考えて乗り越え、成果を積み上げながら確実に復興を進めていきたい。そのため、地域を絞って、新しい街づくりを支援してまいります。

なぜ、この活動をはじめたのか

「椿」が結ぶ復興支援

資生堂の商標は「花椿」です。岩手県の気仙地区、大船渡市・陸前高田市の市の花は「椿」です。 このようなご縁から、「椿」をキーワードに何かお役に立てることができないかと考え、街の人と何度も対話を行いました。そこで、気仙地区では数十年前まで、各家庭において椿の実から油を絞り、食用や髪のお手入れなどに使われていたということを知りました。

また、この街の人が昔から大切にされてきた椿を街の新しい産業としたいというお考えがあることや、震災前から大船渡では、「椿の里・大船渡」として、椿を観光資源として扱ってこられたという基盤があるということも分かり、この活動に資生堂の資源を活用してお手伝いできることがあるのではないかと考えました。

私たちの夢~具体的なアクションに向けて~

復興に向けてこれからどんどん生まれ変わっていくこの街の新たな産業として「椿」を育てたい、それにお手伝いすることができたらこんなうれしいことはない、こんな夢を掲げています。
気仙地区、大船渡市・陸前高田市にお住いの方々と対話を行い、ともに考え、この街の皆さまが描く街づくりにお役立ちができるよう、私たちも活動を進めることで夢を実現させたいと考えております。
そのために、2013年度は次のアクションを起こしました。

産業化に向けた椿の苗木の植樹 2013年7月12日開催

椿が街の新しい産業となり、観光資源としても有効活用できるように、大船渡市が主体となって産業化に向けた植樹会を開催しました。資生堂からは社員13名が参加し、地元の方とともに植樹を行いました。このとき使用した椿の苗木は、当社の活動がきっかけとなり、長崎県新上五島町から送られたもので、この日は贈呈された1,000本のうち、約300本の苗木を植樹しました。

植樹の様子

植樹に参加した資生堂社員

植樹後

「椿の恵 まつり」の開催 2013年11月23日開催

震災後商品化された食用の椿油の認知を拡げ、椿の産業化に向けた後押しとなるよう、椿の「食文化」に着目、椿の食体験を通じて、椿の可能性を地元の皆さまとともに体感する機会をつくりたいと考え、「椿の恵 まつり」を企画しました。
このイベントでは、椿油を使った新しいお食事やお菓子のメニューを地元のレストランや和洋菓子店につくっていただき、メニューコンテストを行いました。資生堂からは資生堂パーラー銀座本店の調理長が参加し、資生堂パーラーの看板メニューである「ミートクロケット」を椿油で揚げたものを特別メニューとして提供しました。
そして地元で昔から椿油を使ってつくられていた「けんちん汁」を地元の女性につくっていただき会場で提供し、椿油を知らない子どもたちへの伝承をあわせて行いました。

メニューコンテスト

椿の搾油体験

食体験会場

食体験会場受付

大船渡保育園 園児による郷土芸能(鹿踊り)

また、別会場(大船渡の椿の観光地:碁石地区)では、産業化を行う上で重要な椿の実の収穫を体験するイベントも行いました。
大船渡の観光地である碁石地区の皆さまと一緒に行い、54kgの実を収穫しました。
収穫した実は、産業化に向けて実の収穫が課題となっている陸前高田の製油所、社会福祉法人 大洋会 青松館に寄贈しました。

実の収穫体験

収穫した椿の実

また、地元の皆さまからご要望いただいたお化粧教室も開催させていただきました。
お花だけではない「椿」を地元の皆さまとともに大いに感じた一日となりました。

美容セミナーの様子

椿の恵まつりに参加したスタッフ

大船渡市立 赤崎中学校の活動 2012年・2013年

赤崎中学校との出会い

岩手県大船渡市赤崎中学校との出会いは2012年9月11日。
資生堂の創立140周年を契機とした社会貢献活動「未来椿プロジェクト」で、津波で被災した赤崎中学校の仮設校舎前に、CSR部員が赤崎中学校の全校生徒と一緒に、3年生の生徒数である42本の椿の植樹を行いました。
椿の苗木には、3年生の生徒が「椿の里・大船渡」と「ふる里の復興」をテーマに詠んだ俳句のプレートが添えられました。
また、このとき、大船渡市が保有する日本最古・樹齢1400年の「三面椿」のDNAを受け継ぐ苗木3本の記念植樹を大船渡市長、赤崎中学校長、資生堂CSR部長3名が行いました。

植樹会参加者

生徒たちとの植樹

生徒たちとの植樹

植樹した椿の危機・・・

残暑が厳しい9月初旬に植えた椿は水不足で枯れそうになりました。
地元のNPOさんや学校の用務員さんのケアのおかげで何とかもちこたえました。
そして、11月には植樹した椿が越冬できるように3年生の生徒さんと一緒に雪囲いを設置しました。

世界の椿館・林田館長より指導を受ける

支柱に雪よけのネットを装着

椿を生徒さんと一緒に育てたい!
10年後1mほど背丈を伸ばした椿が、花を咲かせ、実をつけ、やがて街の新しい産業の源となるように。
復興を担う、生徒さんと一緒に育てていきたい。
でも、どうしたらいいのか・・・
先生と一緒に考えました。

つながる仕組みをつくる

★ 東京にいる私たちと大船渡にいる生徒さんをインターネット回線でつなぎ、椿の育成状況を情報共有するためにWEB会議を行いたい。

★「椿の里・大船渡」「ふる里の復興」をテーマとした俳句を3年生の生徒さんに詠んでいただき、「俳句集」としてまとめてお届けしたい。
俳句の作成を続けていただき、復興の足取りとして記録に残したい。
そこで、2012年3月、生徒さんが詠んでくれた俳句を「俳句集」にまとめ、贈呈式を行いました。

資生堂社員から生徒さんへ俳句集の贈呈

贈呈式の様子

俳句紹介

赤崎中学校の3年生の生徒さんが詠んでくれた俳句を紹介します。

2012年度
2013年度

WEB会議の開催

2013年6月より、整備安全委員の生徒さんとWEB会議を始めました。この「椿ミーティング」では、生徒さんが椿のケアをしている中で気づいたことや、疑問に思ったことを持ち寄り情報共有しています。
椿の育成に必要なことを一緒に考え、専門家からのアドバイスをいただきながら、育成のプログラムを作成しました。

赤崎中学校「椿日記」

2013年度より赤崎中学校では、椿を育てる係として「整備安全委員」の生徒さんが担当することに決まりました。
そして顧問の高橋隆先生から椿のレポートが届くようになりました。
私たちはこれを「椿日記」として記録に残すことにしました。

各事業所の被災地復興支援活動 2013年度

ハンドマッサージ&タッチケア講習会 本社・専門店部

2013年4月26日  宮城県南三陸町

本社専門店部では、2012年に引き続き、宮城県南三陸町へ出向き、癒しの波及をテーマに「ハンドマッサージ&タッチケア講習会」を実施しました。
今年もビューティークリエーション研究センターの協力を得て、昨年活動したメンバーとは異なる5名が、『NPO法人 みやぎジョネット』の職員の方々20名にマッサージ方法をお伝えしました。
職員の皆さまは、習得したマッサージを被災された方々に対して行っており、「被災された方に触れながら、マッサージを通じて喜んでいただけることがとても嬉しい」と大変ご好評いただいています。この活動が被災された方々との絆づくりにつながっていることを実感しました。 職員の方々は被災者の方々の笑顔を取り戻すために日夜懸命に努力されています。活動中、「日々の過酷な支援活動でヒビ割れだらけだった手がキレイになった!」と喜ぶ笑顔が印象的でした。
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美容と音楽を楽しんでいただく活動 アユーララボラトリーズ

2013年5月25日~26日  岩手県宮古市 第二中学校グランド仮設住宅・中里団地内仮設住宅
2013年11月26日~27日  岩手県宮古市 河南仮設住宅・重茂小学校仮設住宅・中里団地内仮設住宅

アユーララボラトリーズは、岩手県宮古市の仮設住宅にて、アユーラと演奏家「たのシック」による美容と音楽を楽しんでいただく活動を2011年より継続して行っています。
アユーラは「五感への訴求を通じた癒しやストレスからの解放」を価値の基本においており、音楽とのコラボレーションは、アユーラらしい癒しのひとときをお届けできるのではないかと考え、活動を開始しました。
6回目となる今回は、社員4名が宮古市内の仮設住宅2カ所を訪問しました。来場された29名の方にギターとチェロの演奏をお楽しみいただくとともに、演奏の合間には、顔や頭部のコリをほぐすアユーラ独自のビカッサマッサージとアロマオイルを使ったハンドマッサージで、肌とからだ、心をほぐしていただきました。
「震災以来化粧なんて忘れていました。本当に嬉しい」「肌も心も本当にすっきり。こんなにすっきりした気持ちは久しぶりです」など、たくさんのお礼の言葉と笑顔をいただきました。
活動前は喜んでいただけるのか不安もありましたが、活動を通じて、女性にとっての化粧の力をつくづく感じるとともに、自分たちの活動を誇らしく、やってよかったと自信を持つことができました。
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「魚付林」の植林活動支援 イプサ

2013年10月13日  岩手県宮古市

イプサでは、2011年より商品ご購入の収益の一部を植林活動支援にお役立ていただくため、NPO団体を通じて寄付を行っています。
2012年からは寄付だけではなく、社員が植林活動にも参加し、2013年には植林活動を通じて震災復興支援を行いました。 盛岡から車で1時間ほどの宮古市河合地区で、イプサを代表し6名が参加し、285本植樹しました。河合地区はサケの遡上で有名な閉伊川(へいがわ)の水源にあり、その森を育てることが被災した漁業の町の復興につながります。
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小学校でのマラソン教室 本社・人事部

2013年12月16日  宮城県松島市大曲小学校

本社人事部では、2011年より松島市の大曲小学校で児童を対象にマラソン教室を行っています。
ジョギングによる交流のあと、選手、スタッフが各クラスに分かれて給食を食べて楽しいひと時を過ごしました。今年で3回目の開催となりますが、子供たちが年々元気を取り戻してきている姿にかえって元気をいただきました。
校舎の2階の壁にはまだ津波の痕が残っており、初めて参加したスタッフや選手は地震、津波の大変さを改めて知る機会にもなりました。
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「椿の恵 まつり」運営サポート 本社・流通開発部

2013年11月23日  岩手県大船渡市

本社流通開発部は、資生堂が岩手県気仙地区で取り組んでいる復興支援活動の一環として実施した、「椿の恵 まつり」に参加しました。
「椿の恵 まつり」は、気仙地区の方々に、椿油の食体験を通じて椿の可能性を体感・共感していただくために、資生堂が主催した参加型のイベントです。
100名以上の流通開発部メンバー全員が「椿の恵 まつり」に関わることをめざし、当日お配りするサンプルセットを全員で作成しました。さらに部代表の13名がまつり当日の運営をサポートし、イベントの各所で「おもてなし」の精神を発揮しました。
参加したメンバーたちからは、「子どもからお年寄りまで、たくさんの温かい笑顔に勇気をもらいました」「苦難を乗越えようとしている方々だからこそもつ強いパワーに感動しました」など感想が寄せられています。
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講演会・化粧教室の開催 資生堂販売(株)東北支社

2013年7月~9月  福島県郡山市

東北支社は、一般社団法人 脳と心の健康科学研究所、日本大学と連携し、ストレスをうまく解消し生きいきと生活していただきたいという思いから、「心を癒す 化粧セラピー」と題した講演会・化粧教室を7月~9月の第2、第4土曜日の全6回にわたって行いました。
第1回の脳の専門家である酒谷日大教授の講演会「脳を元気にする 化粧セラピー」に続き、第2回~第6回の各回でマッサージ、ベースメーキャップ、ポイントメーキャップ、ハンドケアの化粧教室を行い、参加者の方に実習していただきました。

簡単タッチケアとハンドマッサージの体感活動 資生堂販売(株)東北支社

2013年9月21日  福島県会津若松市

東北支社は、9月21日に開催された「子育てフォーラムin会津2013」に体験型ブースを出展し、震災後に原発の影響で会津に避難している親子の方々にタッチケアを楽しく体感いただく取り組みを行いました。「震災後に原発の影響で避難している子育てのお母さんに、日頃のストレスから開放される1日をプレゼントしたい」「将来を担う子どもたちと楽しく笑顔になっていただける活動をしたい」との想いから実施したもので、子育て中の親子70組を対象に、簡単タッチケアとハンドマッサージの方法をご案内しました。
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美容サービスの実施 資生堂販売(株)東北支社

2013年9月22日  岩手県宮古市
2013年9月29日  福島県相馬市
2013年11月2日  岩手県盛岡市
2013年11月16日  宮城県気仙沼市

東北支社は、健康セミナーなどを通じた心のケアに取り組んでいる一般社団法人 心の絆プロジェクトと連携し、化粧を通じて「人の心を癒し、人の心を励ます」ビューティー支援活動に取り組んできました。
盛岡市、相馬市、気仙沼市で開催されたシンポジウム「市民健康フェア」では、参加者を対象にスキンケア・メーキャップの実習を行いました。 また、宮古市の田老公民館で開催された「健康相談会」では、仮設住宅にお住まいの方に対するフェイシャルマッサージを行いました。

遠隔避難者の方に対するスキンケア・メーキャップレッスン 資生堂販売(株)

2013年6月19日、9月29日  山形県鶴岡市
2013年6月29日、10月10日  東京都千代田区

福島県・宮城県からの遠隔避難者の方に対する取り組みとして、東北支社は鶴岡市社会福祉協議会、首都圏支社は東京YWCAと連携して、スキンケア・メーキャップのレッスンを行いました。参加者の方々には、避難生活という日常をひと時忘れ、化粧を楽しんでいただきました。

ニュースリリース

非常時の美容について

災害非常時におけるお手入れの方法や、化粧品の効果的な使用方法について、幅広い情報を発信しています。

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