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The Cake Is In Flames

本展では、「身体を流れる液体」と「誕生」をテーマに新作映像インスタレーションを発表します。作品では、身体を血液や汗、涙など、あらゆる液体の容器としてとらえ、そこから誕生するもの、成長していく生命のエネルギーやパワーを映像で表現すると同時に、この作品のために新たに書き下ろしたバースデー・ソングをあわせて発表します。

ピピロッティ・リストは1962年スイス、ラインタール生まれ。チューリッヒに活動拠点をおき、2002年春からはロサンゼルスに滞在。UCLAで1年間教鞭をとっています。1997年のヴェニス・ビエンナーレでは、水色のドレスを着たかわいらしい女性が手にした棒で、歩道沿いに止めてある車の窓ガラスを楽しそうに叩き割っていくという映像作品「Ever is Over All」で若手作家優秀賞を受賞し、映像アーティストとして国際的に認知されるところとなりました。同年の光州ビエンナーレ、リヨン・ビエンナーレ、イスタンブール・ビエンナーレなど多くの国際展に参加し、1999年パリ市近代美術館での個展は大きな反響を呼ぶなど、今、最も注目される女性アーティストといえるでしょう。日本では、1999年「身体の夢」展(京都国立近代美術館、東京都現代美術館)、 2001年横浜トリエンナーレ、CCA北九州(2000-2001年)で作品を発表しています。

ウィーンでグラフィックデザインを学んだ後、スイスに戻りビデオとアニメーションを学びました。その後、映像制作会社での仕事に携わった後、映像、音楽、立体、詩などを盛り込んだ独自の作品をつくるようになりました。ポップカルチャーや、MTV、さまざまな実験映画などから影響を受けた彼女の作品には、音楽とヴィジュアルが融合し、空想的な時間と空間のストーリーが効果的にインスタレーションに組み込まれています。

ヴィヴィッドでリズミカルな音と映像は、見るものを惹きつけます。「芸術の役割は、進化への貢献をすること、人々の心を元気づけること、ポジティブなエネルギーを呼び起こすこと、理性と衝動を調和させること、そしてありきたりな偏見を打ち破ること」と彼女は語るように、自分を常にニュートラルな位置におき、まわりを取り囲むあらゆるものに興味のアンテナを張り巡らせ、何気ない日常の感覚から、しなやかに、自由に、ポジティブに表現の可能性に挑みます。

今回の展覧会のタイトルである「The Cake Is In Flames」には、誕生日というのは私たちが生まれてから死ぬまでの人生という道のりの通過点であり、その時々に出合う喜びや悲しみを乗り越えながら、1年ごとに迎える誕生日のケーキにはキャンドルを灯して祝いましょう、という意味がこめられています。

ピピロッティ・リストによって資生堂ギャラリー内に展開される、映像と音楽による空間を、どうぞご期待ください。


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