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mini-max 今が伸び盛りの若手作家を個展で紹介するシリーズ企画第二弾。
昨年の小金沢健人に続き、本年はインスタレーション作家の大巻伸嗣をご紹介します。

大巻は東京都主催の公募展「トーキョーワンダーウォール2000」に入選して以来、「ECHO」(トーキョーワンダーサイト、2002年)、「MUGEN」(ギャラリーNAF、2002年)、「MUGEN-Field-」(ギャラリーK、2004年)などの意欲的な個展を開催し、注目を集めてきました。2003年に出品したグループ展「Out of the Blue」(トーキョーワンダーサイト)は会期が何回も延長になるほどの好評を博し、大巻のダイナミックなインスタレーションは多方面からの賞賛を集めました。

本展では2002年発表の「ECHO」を大幅にパワーアップした新作に挑みます。ギャラリーの床一面にフェルトを敷き詰め、その上に顔料を撒いて色とりどりの花模様を描いていきます。この手法は「ECHO」と共通していますが、「ECHO」では花模様が来場者に踏みしだかれ次第に輪郭が擦れていくままにしていたのに対し、今回はフェルトと顔料の種類を変更し、一旦顔料が沈殿したフェルトの上に再び花を描くことができるように改良しました。会期中、希望する参加者の手で顔料を撒くワークショップを行い(予約制)、何度も花を蘇らせます。さらに会場奥の小展示室には、アクリルでカバーをし、花模様を綺麗なままの状態に保つ一郭をしつらえます。「ECHO」が不可逆な時間の流れを表現していたとすれば、今回は何度も再生する生命、そして永遠に生き続ける生命を表しているといえるでしょう。

本展にはもうひとつの見どころがあります。会場の中空を半透明の布で覆い尽くし、ギャラリー空間を上下二層に分割するのです。展示会場に至る階段中ほどの踊り場からは、布で仕切られた上部の、まばゆい蛍光灯の光が満ち溢れる真っ白い空間のみが見渡せます。そして階段を降りきると、そこは一面の花畑。あたかも天空から下界に降り立ったような感覚を味わうことになるでしょう。
このように、大巻は展示空間を幻想的で非日常的な空間に異化し、そこにさまざまな解釈ができる寓意を盛り込み、見るものの感性を刺激します。


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