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AN EXISTENCE 素景アジアのアーティストを定期的に紹介してきた資生堂ギャラリーのアジアシリーズ第6回。
陳若冰(チェン ルオビン)、平田五郎、尹熙倉(ユン ヒチャン)による展覧会を開催します。

陳が壁に絵画を掛け、平田がワックスによる小さな「家」を築き、そして尹が矩形の陶作品を壁や床に据える ― 本展はアジアの三人がひとつの空間を作りあげるコラボレーション展です。

■Chen Ruo Bing

陳若冰(チェン ルオビン)は1970年中国生まれ。
伝統的な中国絵画を学んだ後、渡独。デュッセルドルフ・アカデミーで絵画を学び、アクリルによる抽象画へ転向しました。温かな色と光をたたえる静謐な画面は、中国の伝統とドイツ・ミニマリズムを見事に融合させているとして、ヨーロッパ、中国などにおいて高い評価を得ています。

今回は「Into the Light」シリーズを含むアクリル画を展示します。形を最小限に抑え、色彩のコントラストにまでつきつめた画面。のびやにじみといった中国絵画の伝統を思わせる微妙な筆の動きのなかに、光が淡く描きだされています。

■Goro Hirata

平田五郎は1965年東京生まれ。
中国やアラスカの大自然をテントで旅し、土地の素材でモニュメントを造形するフィールドワークのプロジェクトや、ワックスで形作られる、白く小さな家のようなオブジェ「Mind Space」シリーズなど、ダイナミックさと繊細さをそなえたインスタレーションで知られています。

今回は、会場にこの「Mind Space」シリーズ作品を設置します。どこか胎内回帰という言葉を思い起こさせるような、ぬくもりのあるパーソナルな空間がギャラリーに生まれます。今回はガラスを使った小品も発表。きらきらと反射する光の「形」が浮かびあがります。

■Yoon Heechang

尹熙倉(ユン ヒチャン)は1963年兵庫生まれ。
一貫して矩形の陶作品でのインスタレーションによる造形活動を続けています。土を焼成して作品を制作するだけでなく、その作品がどのような場所にどのように在るかを提示することによって、ものの存在 ― ものと空間と人との関係性 ― について問いかけます。

「資生堂ギャラリーの空間としての面白さが直に体で感じられる場所に、句読点を打つように作品を置きたい」。「そこに在るもの」のシリーズとして、今回は人がちょうど下にはいって見あげられる、高さ約2mの壁面に作品を設置するなど、ギャラリーの空間に独自にアプローチします。

三人に共通するのは、陳が「光」を、平田が「胎内を想起させる空間」を、そして尹が土という「大地」をと、それぞれが世界の「根源」を作品のうちにとらえようとしている点です。矩形という形態、やわらかなテクスチャーや透明感のある色彩が、静謐感や余韻を生みだしている点も共通しています。万物を生みだす「自然」への憧憬と畏敬の念を共有しているだけでなく、視覚表現においても多くの共通言語を有する三人。三人の作品が自然のエレメント(素)のようにひとつひとつ存在しながらも、静かに響きあう空間をどうぞお楽しみください。

エネルギッシュやキッチュといったいわゆる「アジアの現代美術」とは異なる、静寂の世界 ― アジア現代美術のひとつの成熟のかたちをこの「素景」展にて体験していただければ幸いです。

■「素景 ―陳若冰 平田五郎 尹熙倉―」開催概要

会期: 2006年10月27日(金) - 12月24日(日)
会場: 資生堂ギャラリー
〒104-0061
東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
Tel:03-3572-3901 Fax:03-3572-3951
平日 11:00〜19:00 日曜・祝日 11:00〜18:00 毎週月曜休
入場無料

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