過去の展覧会

「時光 -蔡國強と資生堂」

中国福建省出身の蔡國強は、中国四大発明の一つと言われる火薬を用いたダイナミックな爆発インスタレーションで知られる、中国を代表する現代美術作家です。2001年に上海で開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)のフィナーレを飾った壮麗な花火大会も、蔡のプロデュースによるものでした。来年は、ニューヨークのグッゲンハイム美術館を皮切りに北京の中国美術館、そしてスペイン・ビルバオのグッゲンハイム美術館へと巡回する大規模な回顧展が予定されており、さらに来年8月に開催される北京オリンピックのビジュアル・ディレクターをも務めるなど、2008年は世界中に蔡の名前が轟く年となることでしょう。その準備で多忙な日々を過ごす蔡が、日本で5年ぶりとなる個展を、資生堂ギャラリーで開催します。

  • APEC Cityscape Fireworks, Shanghai, China, 2001
  • Photo by Cai Guo-Qiang,
  • Courtesy of Cai Studio

1919年開廊の資生堂ギャラリーは、新進の作家たちに作品発表の場を提供しその才能の開花を支援するという考えでスタートし、これまで数多の才能豊かな作家を輩出してきました。 1990年代以降はグローバルな視点から海外の動向にも注目し、特にアジアの芸術文化交流に力を入れ、「亜細亜散歩」(1994年、1997年、2001年)、「NOT SO SMOOTH」(2002年)、「素景」(2006年)などの東アジアの現代美術を紹介する企画展を継続的に開催してきました。
今回紹介する蔡國強も、こうした活動の中で出会った作家のひとりです。「亜細亜散歩」(1994年)への参加を契機として、以来、資生堂は国内外で開催される蔡の主要な展覧会をサポートしてきました。「時光」とは中国語で歳月を意味します。蔡自身が命名したこのタイトルには、資生堂と培ってきた長い歳月を一度振り返ってみたいという蔡の想いがこめられています。本展では、「時光」を織りなす春・夏・秋・冬をテーマに、パネルのうえに火薬を敷き詰めて爆発させる火薬ドローイングの新作を4点発表します。これらのドローイングに、天井から吊った金の小舟が階段の踊り場から展示室へ川の流れのように連なるインスタレーションを組み合わせて、長い時の流れを表現します。タイトルに込められた蔡の想いを、この詩的なインスタレーションから感じ取ってください。

  • 99 Golden Boats, Suzhou Museum, China, 2006
  • Photo by Tatsumi Masatoshi, Courtesy of Cai Studio
  • APEC Ode to Joy, 2002
  • Photo by Shize Chen, Courtesy of Cai Studio

■「時光 -蔡國強と資生堂」開催概要

会期: 2007年6月23日(土) - 8月12日(日)
会場: 資生堂ギャラリー 
〒104-0061
東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
Tel:03-3572-3901 Fax:03-3572-3951
平日 11:00〜19:00 日曜・祝日 11:00〜18:00 毎週月曜休
入場無料
後援: 中国大使館 文化部
協力: 松下電器産業株式会社、BankART 1929

■蔡國強 略歴


  • Fetus Movement II: Project for Extraterrestrials No. 9
    June 27,1992. 9:40 p.m.
    (duration: 00:00:09)
    15,000 sq. m (161,460 sq. ft.)
    Venue:
    Bundeswehr-Wasser Ubungsplatz military base.
    Hannover Munden, Germany
    Ephemeral Artwork
    Commissioned by
    The Kassel International Art Exhibition
    Video footage by Takahisa Araki,
    Courtesy of Cai Studio

1957年中国福建省生まれ。上海演劇大学美術学部卒業後、1986年に来日、1989年から1991年まで筑波大学に学ぶ。1995年からニューヨークに居住。1992年のカッセル国際美術展で発表した、大規模な爆発で大地を振動させる作品で注目を集め、火薬の爆発で瞬間的に「万里の長城を一万メートル延長するプロジェクト」(1993年、嘉峪関)など、中国の特産物である火薬を素材に用いたダイナミックなインスタレーションを世界各地で展開する。火薬以外にも、漢方や風水、龍などの中国の伝統文化を取り入れた幅広い作風で知られる。1999年のベネチア・ビエンナーレで国際金獅子賞受賞、2001年にアメリカ・アルパート芸術賞を受賞するなど国際的な評価も高い。また、2001年には上海で開催されたAPECで花火のイベントをプロデュースし、2008年の北京オリンピックのビジュアル・ディレクターを務めるなど、活動の幅をアート以外にも広げている。
主な個展は、「混沌」(1994年、世田谷美術館)、「文化大混浴-Projects for 20th Century」(1997年、アメリカ・クィ-ンズ美術館)、「Project for Projects」(2000年、パリ・カルティエ現代美術館)、「随意の歴史」(2001年、リヨン現代美術館)、「蔡國強芸術展」(2002年、上海美術館)、「TRAVELER」(2004年、ワシントンD.C.・スミソニアン博物館)、「Paradise」(2005年、ポーランド・ワルシャワ国際美術館)、「Head On」(2006年、ベルリン・グッゲンハイム美術館)など。
「ヨハネスブルグ・ビエンナーレ」(1995年)、「サンパウロ・ビエンナーレ」(1996年、2004年)、「イスタンブール・ビエンナーレ」(1997年)、「ベネチア・ビエンナーレ」(1997年、1999年)、「台北ビエンナーレ」(1998年)、「ホイットニー・ビエンナーレ」(2000年)、「上海ビエンナーレ」(2000年)、「モントリオール・ビエンナーレ」(2002年)など、主要な国際展の常連であり、参加したグループ展の数は優に100を超える。資生堂ギャラリーでは、1994年、1997年に開催した「亜細亜散歩」展に参加。


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