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神話のことば ブラジル現代写真展

資生堂ギャラリーでは、2012年10月27日(土)から12月23日(日)まで、「神話のことば ブラジル現代写真展」を開催します。

資生堂ギャラリーは、その創設者で資生堂初代社長の福原信三が写真家として活動していたこともあり、開設当初より数多くの写真展を開催してきました。近年では新たな観点や価値軸により写真・映像表現に着目し、「ヘルシンキ・スクール写真展 風景とその内側」(2009年)、「ツァオ・フェイ Live in RMB City」(同年)、「暗がりのあかり チェコ写真の現在」(2010年)、「榮榮&映里写真展 三生万物」(2011年)、「ダヤニータ・シン展 ある写真家の冒険」(同年)を開催。グローバル化が進み文化が均質化しつつある現代において、写真・映像表現を通し見えてくる、それぞれが持つ固有の文化的な伝統や地域性を紹介してきました。本展もその一環として、南米の中心であるブラジル現代写真の潮流を紹介します。

ラテンアメリカ最大の面積と人口を擁するブラジルは、ロシア、インド、中国と並びBRICsと称される新興経済国として、近年、急成長を遂げています。日本とのかかわりは、1895年の修好通商航海条約締結に端を発し、1908年より日本からの本格的移民が始まり、現在では世界最大の日系人居住地として約150万人の日系人がブラジルで生活しています。また1950年代以降、高度経済成長期にかけて多くの日本企業がサンパウロを中心に進出しており、歴史的にも経済的にも非常に縁の深い国のひとつです。

ブラジルは、世界各地から移民を受け入れることによって類をみない多人種・多民族社会を形成しています。また、ダイナミックに変容する政治や社会状況を経てきた歴史的背景により、多種多様な信仰、文化が混じりあい、調和的な共生にもとづいた多文化主義的な国となっています。これらの特徴が音楽、美術、建築、デザイン、映画といったブラジルの文化に色濃く反映されており、その表現は現在、世界中から高い評価を受けています。

本展は、クラウディア・アンデュジャール、ルイス・ブラガ、ホドリゴ・ブラガ、ジョアン・カスティーリョ、エウスタキオ・ネヴェス、ケンジ・オオタの6名とシア・デ・フォト1組のブラジル人アーティストたちの写真と映像作品を通じて、ブラジルの文化に触れようと試みるものです。「神話のことば ブラジル現代写真展」というタイトルにあるように、本展は「神話」をテーマに構成しています。彼らの作品は、ブラジルの生活、風習、風景、気候、動植物などを被写体としつつ、現代社会において見過ごされがちな神聖なものを写し出しており、ブラジル独特の美意識や自然観、宗教観、死生観、そしてブラジルの文化や生活と深く結びつく神話性/寓話性を見て取ることができるでしょう。

現代ブラジル写真界を代表する彼らの作品を通し、ブラジルに息づく「神話」の世界をお楽しみください。

■ゲストキュレーター

エーデル・シオデット
Eder Chiodetto
1965年サンパウロ出身。写真専門のインディペンデント・キュレーター、ジャーナリスト。2004年よりブラジル国内外の文化機関にて数々の展覧会を企画。アーティスティック・ディレクターとして写真集の出版も手がけている。2006年からはサンパウロ近代美術館にて写真のコレクターズ・クラブを組織している。著書に『The Writer's Place』(Cosac Naify、2002年)がある。

■出展作家(アルファベット順)

クラウディア・アンデュジャール
Claudia Andujar
1931年生まれ、スイス・ヌーシャテル出身。70年代初頭からアマゾンの奥地に住む原住民ヤノマミ族とともに暮らし、彼らの生活の様子を撮影する。アマゾン先住民族たちの生活改善や権利確立にも尽力している。
ルイス・ブラガ
Luiz Braga
1956年生まれ、ベレン出身。人工的な光を用いた独特な色彩表現の作品を制作。第53回ヴェネチア・ビエンナーレにブラジル代表として参加。ブラジルを代表する現代写真家の1人として世界的に活躍。
ホドリゴ・ブラガ
Rodrigo Braga
1976年生まれ、マナウス出身。文明化社会に生きる人間が、それを取り巻く自然環境の一部であるという意識から離れつつあるかということを考察する。文明と自然の衝突、自然との共生をテーマに作品を制作。
ジョアン・カスティーリョ
João Castilho
1978年生まれ、ベロオリゾンテ出身。現実性を表現するためにフィクションを用いた「イマジナリー・ドキュメンタリー」と呼ばれる、ブラジル新世代アーティストに特徴的なスタイルの作品を制作する。現在、注目を集める若手ブラジル人写真家の1人。
シア・デ・フォト
Cia de Foto
2003年、サンパウロにて結成、活動を開始。以来、ドキュメンタリー写真とアートの境界を横断する作品を発表し続ける気鋭の写真家集団。
エウスタキオ・ネヴェス
Eustáquio Neves
1955年生まれ、ミナスジェライス州ジュアツーバ出身。物理学的、化学的専門知識とそれに裏付けされた技術をもとに、独特なイメージを持つ作品を制作。
ケンジ・オオタ
Kenji Ota
1952年生まれ、サンパウロ出身。サイアノタイプ(cyanotype)やコロタイプ、ヴァン・ダイク・ブラウン印画法といった19世紀の写真製版技術を用い、動植物のエレメントをモチーフにした詩的な作品を制作。

■展示予定作品(都合により変更の可能性があります)

  • クラウディア・アンデュジャール
  • 《無題 「見えないもの」シリーズより》 1976年
  • ゼラチン・シルバー・プリント
  • Courtesy of Galeria Vermelho, São Paulo
  • ホドリゴ・ブラガ
  • 《蓄え》 2009年
  • ビデオ、16分
  • Courtesy of Galeria Vermelho, São Paulo
  • Artwork produced by way of the II Videoart Competition of the Joaquim Nabuco Foundation - Fundaj
  • シア・デ・フォト
  • 《太陽の上に/太陽について》 2012年
  • ビデオ、16分25秒
  • サウンドトラック:Guab
  • Courtesy of Galeria Vermelho, São Paulo
  • ジョアン・カスティーリョ
  • 《無題 「旋風」シリーズより》 2006年
  • インクジェット・プリント
  • Courtesy of Celma Albuquerque Galeria de Arte and Zipper Galeria
  • ルイス・ブラガ
  • 《パチュリ乳母》 1986年
  • インクジェット・プリント
  • Courtesy of Galeria Leme
  • ケンジ・オオタ
  • 《葉の構造 #1》 1996年
  • ハンドメイド・コットンペーパーにヴァン・ダイク・ブラウン印画法とサイアノタイプ・プリント
  • エウスタキオ・ネヴェス
  • 《無題 「アルトゥーロス」シリーズより》 1993-1997年
  • 混合技法、インクジェット・プリント

■エーデル・シオデット氏(本展ゲストキュレーター)と
 ジョアン・カスティーリョ氏(出展作家)によるギャラリートーク

募集は終了しました。

日時: 2012年10月27日(土)14:00~16:00 ※ポルトガル語から日本語への通訳付きです。
締切: 2012年10月25日(木)
場所: ワード資生堂(東京銀座資生堂ビル9階)
定員: 60名
参加費: 無料
お問い合わせ: 資生堂ギャラリー
tel. 03-3572-3901 fax. 03-3572-3951

■「神話のことば ブラジル現代写真展」開催要項

主催: 株式会社 資生堂
会期: 2012年10月27日(土)〜12月23日(日)
会場: 資生堂ギャラリー
〒104-0061
東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
Tel:03-3572-3901 Fax:03-3572-3951
平日 11:00〜19:00 日曜・祝日 11:00〜18:00 毎週月曜休 入場無料
後援: ブラジル大使館
企画協力: 後藤繁雄事務所

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