2016年09月06日
発行元:(株)資生堂
美容情報
2016年秋冬のメーキャップトレンドは、意志の強さを感じさせながらも色っぽい“ちょい強”メーキャップ
資生堂ビューティークリエーションセンター※1 は、1987 年より未来のトレンド予測研究を行っています。美容のトレンドは、ヘア&メーキャップだけでなくファッションや世相も大きく関係していることから、街頭調査や雑誌、世界のコレクション情報の分析に至るまで、さまざまな分野の情報を総合的に研究しています。今回は、資生堂ビューティートレンド研究※2 チームのヘア&メーキャップアーティスト渋沢知美と谷口丈児が 2016 年秋冬のトレンド傾向とヘア&メーキャップのポイントを解説。誰もが簡単に、旬な顔になれるコツをアドバイスします。
◆2016年春夏~2016年秋冬トレンド傾向
2016年秋冬グローバルコレクションでは、装飾性が高く、個性的で主張の強い色・柄・素材のファッションに、さらに大きなアクセサリーや派手なバッグ・靴をコーディネートするなど、マキシマリズム(最大限主義)なトレンド傾向が現れています。
コレクションのメーキャップも、そうした装飾品と同様に、ファッションのインパクトをいっそう高める役割を担いました。ユニークなアイラインやレッドリップは、意志の強さや自立した女性像を演出し、グリッターやラインストーンを大胆に使ったメーキャップは、斬新さと遊び心を醸しました。ヘアにおいても、坊主スタイルが多く見られるなど、装飾性の高いファッションを引き立てつつも、脇役に収まらない印象の強さを持ったインパクトのあるスタイルが見られました。
春夏に実施した街頭調査では、太眉や高めのチークに収束傾向がみられ、自然な眉や頬紅を演出する傾向が見られました。一方で近年ナチュラル傾向にあったアイメークには色が戻り、ここ数年流行しているブライトリップも継続して多く見られ、目もとと口もとでメークを楽しむトレンドが見られます。この傾向は今後も継続すると考えられます。
こうした傾向を踏まえ、資生堂ビューティートレンド研究チーム※2が提案する2016年秋冬のトレンドメーキャップは、凛とした強さを感じさせながらも色っぽさが漂うメーキャップです。目もとと口もとにダークカラーを効かせ、“ちょっと強め”すなわち“ちょい強”に仕上げることがポイントです。
2016年秋冬トレンドメーキャップポイント
◆2016年秋冬トレンドメークは意志の強さを感じさせる“ちょい強”メーキャップ
【メーキャップポイント①】
・ダークカラーのアイラインで目もとに強さ
ブラックやグレーで目の際にアイラインを描きます。
ただし、くっきりと描くのではなく、少しぼかして描くのがポイント。
【メーキャップポイント②】
・深めの赤リップで秋冬らしさを演出
深めの赤リップを輪郭を描かずに塗ります。
輪郭は指先でぼかし自然になじませます。
【ヘアポイント】
・ラフでフェミニンなスタイルでこなれ感
くせ毛風のラフなスタイルがトレンド。
あえて毛流れをバラバラにした無造作な束感を出すのがポイントです。
メーキャップ解説
解説:資生堂ヘア&メーキャップアーティスト 渋沢知美
【ベースメーキャップ】
下地やフィニッシュパウダーを使って自然なつや肌を演出します。
目もと・口もとにボリューム感があるので、チークは自然な陰影感が出る程度に留めます。
【目もと】
肌なじみの良いベージュ系のクリームシャドーをアイホールにぼかし広げます。
その後、ペンシルタイプやクリームタイプのアイライナーを使い、目のキワの印象を際立たせます。
このとき、アイラインをぼかしながら入れると強くなりすぎず、“ちょい強”でミステリアスなムードになります。
アイシャドーに色を入れたい場合はアイラインを薄く仕上げるなど、
盛りすぎないようにするのが今年風に仕上げるコツです。
【眉】
太眉ブームは収束傾向にあり、自然な太さに移行しつつあります。
眉は毛流れに沿って形を整えたあと、パウダーを使ってソフトに描きましょう。
【口もと】
深めの赤リップを唇の中央にのせ、輪郭をとらずに仕上げるのが“ちょい強”のポイント。
指先を使って輪郭をぼかすのが今どきです。
この秋冬は色だけでなく質感にこだわるのもポイント。
セミマット~マットな質感のリップは一歩進んだトレンド感が出るのでおすすめです。
仕上げにティッシュで軽くツヤを押さえるとマットな質感を演出できます。
[渋沢知美プロフィール]
資生堂ヘア&メーキャップアーティスト。ビューティークリエーションセンター所属。
海外コレクション(NY、パリ)の経験を生かし、宣伝広告、広報活動で活躍。
メーキャップスクール「SABFA※3」の講師も務める。
ヘア解説
解説:資生堂ヘア&メーキャップアーティスト 谷口 丈児
◆2016年秋冬トレンドヘアはラフフェミニン
ロングヘアが主流であるものの、今季は短めのヘアスタイルに注目です。
海外コレクションでも短めのレングスが多くみられ、あごくらいのボブからベリーショート、
前髪だけは極端に短いなど、さまざまなショートスタイルがラン ウェイを席巻し、注目されています。
2016年春夏季の街頭調査でもミディアムレングスのスタイルが増加傾向でした。
また、抜け感・こなれ感も継続。あえてラフに見せる「ラフフェミニン」というトレンド傾向は
秋冬季も続くでしょう。
そこでこの秋冬おすすめのヘアスタイルは、手をかけていることを感じさせない、
くせ毛のようにラフなウェーブです。
やや重みのあるボブスタイルの中間から毛先にかけてウェーブをつけます。
このとき、毛先を内巻きと外ハネにミックスさせるなど、あえて、ランダムにスタイリングするのがポイントです。
仕上げにウェーブをつけた部分に、手ぐしでヘアオイルをなじませて、つややかな束感を出し整えます。
顔まわりの髪は束を繊細に崩し、すきまを作って軽やかさを出すと、今っぽい抜け感のあるスタイルに仕上がります。
[谷口 丈児プロフィール]
資生堂ヘア&メーキャップアーティスト。「Hair&Make-up salon MASA」を経て、国内外ファッションショーや撮影などのヘア&メークを中心に活動。
資生堂「UNO」の商品開発・ソフト情報の作成にも携わる。2015年JHA(ジャパン・ヘアドレッシング・アワーズ)新人部門最優秀新人賞受賞。
※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。