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2017年01月19日

発行元:(株)資生堂

美容情報

資生堂ビューティートレンド研究チームが2016秋冬季の街頭トレンドを解説

「ブライトリップ」が「なじみリップ」を逆転!

資生堂ビューティークリエーションセンターでは、メークやヘアの未来のトレンドを予測する「ビューティートレンド研究」を行っています。その一環として、トレンドの最先端である東京、ニューヨーク、パリの3都市でメーキャップとヘアスタイルに関する街頭調査を年に2回(春夏季、秋冬季)実施しています。
 今回は、2016年10月中旬~下旬、東京の銀座・渋谷・原宿で20~30代の女性合計300人を対象に実施した街頭調査の結果をもとに、ビューティートレンド研究チームのヘア&メーキャップアーティストが「東京の街を歩く女性たちのヘア&メーキャップ傾向」を解説します。
 トレンドは時代とともに移り変わっていきます。そこには変化の兆しがあり、それが継続し、盛り上がり定着し、衰えていくといういくつもの「波」が存在します。2016年秋冬はどんな変化が見られたのでしょうか。

*詳細データ等はPDF版をご覧ください。

資生堂ビューティートレンド研究チーム リーダー 資生堂トップヘア&メーキャップアーティスト 鈴木 節子

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ヘア&メーキャップアーティストが解説!2016年秋冬のメークトレンド①

<「なじみリップ」はもう古い!? 「ブライトリップ」が主流に>
街頭調査で最も注目したいのは、リップの「色」。10年以上の間、口紅の定番だった「モデレート(なじみ色)リップ※」を逆転し、ビビッド、ディープ系の「ブライトリップ」が主流になりました。ここ数年、赤やローズといった、はっきりとした色のリップを楽しむ人が増加傾向にあり、「ブライトリップ」の流行はトレンドに敏感な層から一般の層へと広がりつつあると考えられます。また、「ツヤをプラスする」「輪郭を指でぼかす」など、ブライトリップをより軽く楽しむ塗り方も浸透し、この傾向がトレンドとして定着してきていることがうかがえます。
※モデレート(なじみ色)リップ: ソフトで肌なじみのいいおだやかなカラーのリップ

<「赤みのアイカラー」の流行でアイメーク復活へ>
秋冬でもうひとつ特徴的だったのが、「赤みのアイカラー」です。2015年秋ごろから、アイメークを楽しみたい気分が高まりつつあります。アイメークの流れを振り返ると、2015年春夏が、アイメークをしない「底」の時期。そこから、少しずつ「薄盛り傾向」が見られるようになり、さらに一歩進んだ形が、今季の「赤みのアイカラー」と考えられます。太眉、赤リップと、ここ数年は眉とリップメークに女性たちは重点を置いてきました。それがひと段落した今、次はアイメークを楽しみたいという気分が高まっていると考えられます。

ヘア&メーキャップアーティストが解説!2016年秋冬のメークトレンド②

<眉は「丸みアーチ」「ナチュラルな太さ」にシフト>
ここ数年ブームを起こした太眉は、引き続き収束傾向。流行だった「直線眉」「下がり眉」の名残は存在するものの、流れは自然な丸み、自然な太さの「ナチュラルなアーチ眉」へと移行しています。テレビドラマや雑誌に登場する憧れの女優やモデルの眉を真似している女性も多く見受けられました。

<目の下チークは引き続き減少へ>
太眉とともに減少しているのが「愛され」「色っぽい」といったワードの象徴だった「目の下チーク」。先シーズンからの減少傾向は継続していて、現在は頬骨のラインに自然にぼかすナチュラルなチークが主流となっています。

<「何か盛りたい!楽しみたい!」が今の気分>
ここ数年、ファッションの世界では、ハイウエスト、ダンガリーシャツなどのデニム素材、スニーカーなど80年代、90年代に流行ったものがブームになりました。バブル期を知らない若い層には、この時代の「盛り」感覚が新鮮。それに合わせ、メークも「何か盛りたい!楽しみたい!」というムードが高まっていると考えられます。「軽さ」「エフォートレス」を経験した彼女たちにとっての「盛り」は、抜け感、こなれ感が重要。この傾向が、今季は「兆し」として表れていたのが特徴的でした。

ヘア&メーキャップアーティストが解説!2016年秋冬のヘアトレンド

<狙うは「いいね」がもらえるヘア>
ヘアは、色、レングスに際立った傾向が見られない一方、ヘアアレンジにこだわる人が増加しています。特に多いのが、ベレー帽などの帽子。実に40%の人が、アレンジのツールとして帽子を取り入れていました。大きなサイズのヘアアクセサリーで遊ぶ、ウェットな質感に作りこんだスタイルに挑戦するなど、大胆なヘアアレンジを楽しむ人も。その裏には、インスタグラム等のSNSに写真を投稿し、「いいね」を増やしたいという今どきの女性の心理が働いているといえます。SNSで高評価を得ることは、ヘアスタイリングを行う上での大きなモチベーションとなっていると分析できます。

<理想は「作りこんだ無造作」>
 ヘアスタイルでは、何も手を加えていないような、無造作なスタイルが旬。一見、ボサボサに見えるスタイルですが、実は、前髪のニュアンス、束ねたときのおくれ毛、くせ毛のような毛先の動き等をしっかり ヘアアイロンで作りこみ、あえて「やっていない感」を演出しています。かつての巻き髪ブームから時代を経て、ヘアアイロンを使ったスタイリングの楽しみ方が変化し、こなれてきたことがわかります。

ヘア&メーキャップアーティストがアドバイス!トレンドを取り入れるコツ

<“軽さ”と“盛り”のバランスを楽しむ>
メークでもヘアでも今どきスタイルは“軽さ”を抜きには語れませんが、今季はそこに新たな“盛り”をプラスする傾向が見られています。以前の“盛りメーク”とは違い、ナチュラルな中にアクセントでバランス良くきかせる“ちょい盛り”です。この背景にはインスタグラム等のSNSで「いいね」を獲得したい意識が働いており、ポイントで盛ってSNS映えを狙う感覚です。「盛りながら楽しむ」傾向は今後も徐々に広がりを見せるでしょう。“ナチュラルでもポイントを一点盛る”バランスを取り入れて、自分らしいスタイルを楽しみましょう。

ビューティートレンド研究チーム リーダー
資生堂トップヘア&メーキャップアーティスト 
鈴木 節子


<トレンドの「赤みのアイカラー」の選び方&使い方>
今季のトレンドは赤みのアイカラーで、女っぽさを演出するのがポイントです。赤みのアイカラーは腫れぼったく見えてしまうと敬遠しがちですが、ブラウンベースのものを選んだり、または発色を抑えめにすると取り入れやすいでしょう。また、ビビッドなアイカラーをポイント使いするのもおすすめです。下まぶたや、目尻だけに入れることで、誰でも簡単に抜け感のある旬の目もとが仕上がります。ピンクやボルドーなどバリエーションを変えて楽しんでみてください。

ビューティートレンド研究チーム
資生堂ヘア&メーキャップアーティスト  
中山 夏子


<トレンドの「計算された無造作ヘア」の作り方>
 ポイントはヘアアイロンで作る無造作感と質感。まず髪全体を太めのアイロンで巻きますが、このとき毛束は少し細かめにとってくせをつけていきます。髪全体が巻き上がったらしっかりブラッシングして、作ったくせをほぐしながら自然に仕上げていきます。狙いはくせ毛のようなラフなニュアンスです。最後に少量のヘアオイルを毛先から全体になじませて完成です。キッチリと巻くより、少々ざっくりとした巻き方でも様になるのが無造作ヘアのいいところ。是非試してみてください。

ビューティートレンド研究チーム
資生堂ヘア&メーキャップアーティスト 
中村 潤


※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。