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2024年04月19日

発行元:(株)資生堂

研究・サプライネットワーク

資生堂、アジア化粧品技術者会ゴア大会2024にてデジタルポスター発表1等賞受賞

2024年3月にインドで開催されたアジア化粧品技術者会(ASCS)ゴア大会2024※1にて、資生堂 みらい開発研究所 向江志朗研究員が「高周波超音波顕微鏡による真皮コラーゲンネットワークの非侵襲的評価」というテーマで発表し、デジタルポスター発表で「1等賞」を受賞しました。
本賞は、化粧品関連分野の研究の一層の発展と活性化を目的とし、大会中で最も優れたデジタルポスター発表に対して贈られる賞です。
※1 ASCS:Asian Societies of Cosmetic Scientists
アジア地域における化粧品技術の向上と化粧品産業の一層の発展を図り、技術と文化の積極的な交流を通じて相互連携を深めることを目的として設立された団体。2年に1度開催される国際学術大会では、アジア各国から数多くの最新の研究成果が発表され、活発な討論が行われています。
https://www.sccj-ifscc.com/about/ascs

受賞発表の概要

コラーゲンは肌のハリやシワに大きく影響すると考えられており、健やかで美しい肌の成り立ちを理解するには、コラーゲンの網目構造を明らかにすることが重要です。これまでの研究では、コラーゲンのミクロな線維の性質をとらえることはできていましたが、マクロな網目構造の可視化や評価する手法はほとんどありませんでした。そこで、今回は高周波の超音波顕微鏡を使用して、コラーゲンの網目構造の新しい解析技術を開発しました。この技術により、これまで主に二次元で局所的にしかとらえることが出来なかった真皮層の弾性成分を三次元的に広範囲で可視化し、コラーゲンの網目構造を密度と太さで定量評価することに成功しました(図1)。その結果、頬において、年齢とともにコラーゲンの網目構造の密度が低下し、網の太さが細くなっていることが明らかになりました。この新しい解析技術を用いて、今後、肌のハリの低下やシワ形成の新たなメカニズムの解明や、エイジングケアアプローチのこれまでにないソリューション開発に活かしていきます。

図1 肌内部の弾性成分からコラーゲンを可視化

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みらい開発研究所 向江志朗研究員

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※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。