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研究開発
Innovation

行動科学研究

私たちは、お客さまの美しさと健やかさを実現し、美しい生活文化を創造するために、まずお客さまを深く知ることを考えます。それはアンケートを行ない、ご意見・ご要望を収集するといった従来の方法だけではなく、もっとお客さまの生活そのものの中に飛び込み、観察や計測を行います。お客さまと行動を共にし、お客さまが今、どんな気持ちで生活されているのか、また、お客さま自身も気づかない無意識ではどんな行動をされているのかにまで踏み込んだ調査を行ない、研究を重ねています。

グローバルお客さま研究

私たちは世界中のお客さまに向けた商品を開発しており、それには世界中のお客さまを知る必要があります。各地域における肌状態、美容意識、美容行動、生活環境などについて、皮膚科学的な観点ばかりでなく、文化人類学的観点などからも考察を加えることで、お客さまのニーズやウォンツを探ります。

調査実施国の一例
日本、中国、韓国、インド、タイ、インドネシア、ベトナム、シンガポール
フランス、ドイツ、イタリア
アメリカ合衆国、ブラジル

グローバルお客さま調査 調査実施国

調査項目の一例
肌計測:様々な方向からの顔写真(肌形状と肌画像、ヘアスタイル)、水分量、皮脂量
美容意識:肌悩み、目周り悩み、髪悩み、ボディ悩み、美容動機
美容行動:来場時服装、所有化粧品一覧、日常のお手入れビデオ、美容サービス経験
嗜好性:色調嗜好、香調嗜好、感触嗜好
生活環境(美容環境):自宅洗面台周り、浴室周り、ドレッサー周り、日常お手入れ風景
生活環境(購買環境):デパート、専門店、薬局、スーパー、個人商店、ドラッグストア、コンビニエンスストア、サロン
一般意識・行動:食生活、睡眠、ストレス、喫煙、紫外線履歴
一般属性:性別、年齢、職業、婚姻、家族、購買力

実査風景

調査結果の一例(その1)
各国の年齢別平均顔の比較
(モーフィング画像処理)

THAILAND
BRAZIL
GERMANY

調査結果の一例(その2)
日焼履歴と目尻しわとの関係
下図は、14ヵ国の50代女性における過去の紫外線対策アンケートと実際の目尻しわ面積の平均をプロットしています。その結果、若い頃から紫外線対策をしている人は目尻のしわ面積が小さいことが確認できました。

日焼履歴と目尻しわとの関係

おもてなし(店頭のサービス)研究

お客さまには商品をご購入していただき、楽しみながらお使いいただきたい。そして気に入っていただき、使い続けていただければと私たちは願っています。すべてを決めるのはお客さまです。そこで、お客さまとの絆づくりである店頭サービスのあり方について、「どうすればお客さまが興味をもっていただけるのか、心地よくなっていただけるのか、わくわくしていただけるのか」などを最先端のさまざまな計測機器を使って研究しています。

お客さまの五感を刺激し、心地よさが増す商品のご紹介方法

お客さまが店頭などで商品を触れる場面において、お客さまの脳の中ではどんな反応が起きているのか、脳の活動を脳の血流変化から調べる近赤外分光法(NIRS:Near-infrared spectroscopy)で検討しました。これはお客さまに負担をかけない非侵襲的な測定方法です。同時に、アンケートでその時の気持ちの変化を調べました。脳の血流量と気持ちの変化の関連から、商品のご紹介時にはどんな感情が起こっているのかを脳の反応として捉えることができます。

NIRSによる脳血流の測定部位

下図に示すように、店頭での商品の紹介には①から⑤のさまざまな五感に関わる紹介があります。それぞれを詳しく調べると、①「口頭での商品説明」や②「ツールを見ながらの説明」という聴覚や視覚において、やや受身的に情報を取得している時よりも、③「中身に触れる」④「香りを嗅ぐ」⑤「容器に触れる」といった、お客さま本人が触覚や聴覚において化粧品に対して能動的な行動を取る時には、脳の広い範囲の血流量が大きく上昇することがわかりました。また、その時には商品の魅力だけではなく、心地よさや商品の納得度との相関も見られました。つまり、お客さまが化粧品を触れる・嗅ぐという能動的な行動の時には脳が活発に活動し、お客さまの中にポジティブな感情が生まれていることが想像されます。店頭はもちろん、化粧品を使うときには、自ら体験したくなるという積極的な行動を促す場をつくることがお客さまのわくわく感を醸成するのかもしれません。

店頭でのお客さまの脳の活動の変化
店頭でのお客さまの脳の活動の変化

【産業技術総合研究所との共同研究】
論文はInfrared Spectroscopy - Life and Biomedical Sciencesの Chapter 4に掲載

錯視効果研究

錯視とは、「対象の本来の性質とは異なる知覚」のことをいいます。
メーキャップをすることで、実際の素顔よりも目が大きく見えたり、顔の形が変わって見える現象は錯視の一つと捉えることができます。そこで、これまで主観的に表現されることが多かったメーキャップ効果について、錯視(知覚心理学)研究で用いられる方法を活用して定量的な検証を大阪大学人間科学研究科森川研究室と行いました。

アイラインとマスカラによる錯視効果

知覚心理学の研究で用いられる心理物理測定法を用いて、アイメークによる錯視効果を定量化しました。
まず、同じモデルに対して、素顔とアイメークを施した顔を写真撮影し、画像処理により、目もと以外の領域を同一にしたものを作成し、これを標準刺激(測定の対象)としました。次に比較刺激(目の大きさのモノサシ)として、同じモデルの素顔の目の大きさを段階的に拡大・縮小した画像を作成しました。

アイラインとマスカラによる錯視効果

同一モデルの標準刺激と比較刺激を一枚ずつディスプレイの左右に提示し、お客さまに目が大きく見えると感じた方を選択してもらいました。これを何度も繰り返すことにより、アイメークを施した顔の目の大きさの知覚的等価点、つまり、素顔と比較して、目がアイメークによって何%ぐらい大きく知覚されたかを測定することができます。

さまざまな五感

結果の一例を示します。例えば、真ん中のアイラインやつけまつ毛によりアイメークをした顔は、素の目の大きさを縦横6.4%大きくしたもの、すなわち面積では113%大きく知覚されていることがわかりました。

さまざまな五感

また、一連の研究の結果、アイシャドーによっても、確かに素顔より目が大きく知覚されることもわかりました。
このように、メーキャップの知覚的な効果を科学的に検証することで、メーキャップの奥深さに迫るとともに、それを効果的にお客さまに伝えるための研究に取り組んでいます。

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