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研究開発
Innovation

原料開発

原料開発の考え方

資生堂独自の厳しい評価により、あらゆる化粧品の原料のクオリティを高めています。

資生堂が掲げる、原料開発における4つのポリシー

  • お客さま満足を実現するために必要な、新たな機能を持つ原料を開発する。
  • お客さまが安心して使用できる原料を開発する。
  • 環境に配慮した原料を開発する。
  • 世界中に広く原料を求めて、機能の発現に最適な原料を開発する。

原料開発の概要

新たな有用原料を、基盤研究の段階から開発を進める一方、世界中の数多くの原料の中から「価値ある原料」を探索し、資生堂ならではの新しい機能をもった化粧品原料を開発しています。こうして開発した原料の品質や、製品における安定性を確認するための評価技術は、原料開発を支える重要な研究領域です。
発売国の法規制を遵守するだけでなく、原料の由来や環境にも配慮した原料だけが製品に配合されます。このようにして、お客さまが効果を実感し、満足できるような原料の開発に取り組んでいます。

原料開発事例

アクアインプール

ここ数年、オフィス環境の変化などから乾燥肌の人が増える傾向にあり、うるおい効果の高い化粧品のニーズが高まっています。化粧品のうるおい効果を考えるとき、水分を抱え込み肌のうるおいを保つ「保湿成分」と、皮膚の表面を薄く覆って水分の蒸散を防ぐとともに肌なじみを良くする「油分」が大切です。しかし化粧水では、保湿成分を多く配合するとベタついて肌なじみが悪くなってしまい、油分を多く配合すると透明性の保持が難しいため、乳液のような高いうるおい効果を実現することは困難でした。そこで、「保湿成分」と「油分」両方の機能を持つ、まったく新しい原料の開発に取り組み、「アクアインプール」が完成しました。アクアインプールは日本をはじめ米国、欧州、中国、台湾、韓国でも特許を取得しており、水にも油にも溶ける成分として、資生堂の様々な化粧品に応用されています。

アクアインプールのすぐれた特長

  • 高い保湿効果
    • 最も保湿効果の高い成分のひとつであるグリセリンと同レベル
    • グリセリンと併用することで保湿効果が相乗的に上昇
  • ベタつかず肌なじみがよい
  • 肌あれ防止効果に優れる
  • 界面活性機能を持たないため、化粧水が泡立つことがない

マイクロアクアボール

化粧品の重要な構成成分として増粘剤があります。増粘剤は水にとろみを加えたり、ゲル状にすることによって、化粧品を肌につけたときの使用感触を高めたり、タレ落ちを防いだりする働きがあります。しかし、従来の増粘剤ではアルコール量が多い処方や弱酸性の処方を透明なゲル状に変化させることはできませんでした。

そこで資生堂は、ミクロゲルという微細なゲル粒子に着目。ミクロゲルをナノサイズで製造するという独自の方法で、従来の粒子に比べ約100分の1のサイズ(当社比)の微細なミクロゲル粒子からなる新しい増粘剤「マイクロアクアボール」を開発しました。マイクロアクアボールの開発により、それまで困難であったアルコールを多く配合した透明ジェルなどの開発が可能になり、現在多くの製品に活用されています。

増粘時の様子(イメージ図)

資生堂では、このマイクロアクアボールの増粘メカニズムについて基礎的な研究も進めており、ミクロゲル粒子同士の摩擦によって増粘効果を発揮することを突き止めました。このため、既存の増粘剤(紐状の高分子増粘剤)の持つベタつき感とは違った、さっぱりとしていてみずみずしい使用感触が得られることが明らかになりました。マイクロアクアボールは従来の化粧品の概念を打ち破る画期的な増粘剤として、日本をはじめ、中国、韓国、台湾等で特許を取得しており、今後のさらなる活用が期待されています。

手に取った瞬間に水になる透明ゲル

フィットポリマー

UNOのフォグバーに配合されている「フィットポリマー」。ポリマーの基本骨格は、皮膜の強さと分子設計のしやすさ、溶媒(溶液)に透明かつ均一に溶解できることを条件とし、アクリル系を選定しました。さらに、ポリマーを構成する基本単位であるモノマーに、表面の粘着力、しなやかさ、固定力を持たせるため、常温でも流動性がある適切なガラス転移点のものとしました。この基本骨格にプラスして、粘着性と皮膜の強さを高めるため網目状の立体構造に連結する架橋部と、水への溶解性を高める親水部を導入しました。

次世代型へアスタイリンク成分分子設計(イメージ図)

フィットポリマーが実現したスタイリング特性

  • 貼って剥がせるメモパッドのように皮膜表面に適度な粘着性があり、自在なスタイリングやアレンジが繰り返し可能で、しかもベタつかない
  • しなやかでありながら固定力のある薄い皮膜によって、髪への負担(重さ)を感じさせない
  • 親水部を導入することにより洗髪しやすい
フィットポリマーが実現したスタイリング特性
貼ってはがせる機能による繰り返し再整髪力

光学技術

ファンデーションの美しい仕上がりの秘密は、光学技術まで取り入れた革新的な粉体技術です。

ものを見るということは、そのものから放たれた光を見ていることに他なりません。そのため、透明感やハリ・つやなどを美しく見せるには、光を上手に操ることが重要となります。資生堂は、長年にわたり粉体開発に光学技術を取り入れることで、美しい仕上がりを実現してきました。

赤色光を透過させる赤色透過パウダー

球状粉体の粒子径をそろえていくと、光透過性に波長依存性が生じることが知られています。そこで、二酸化チタンを球形にそろえた赤色透過パウダーを開発。色ムラを目立たせる短い波長の光は遮断し、透明感に関与する長波長の光(赤色光)に対しては高い透過性を持たせることに成功しました。この赤色透過パウダーをファンデーションに配合すると、肌内部に赤色光のみを入射させることが可能になり、可視光線の全波長を遮断していた従来のファンデーションよりも、肌は透明感に優れた仕上がりになります。

赤色透過パウダーの性質
赤色透過パウダー配合ファンデーションの原理

凹凸を補正するレフ板パウダー

肌がたるむと、その影響で影が生まれ凹凸が強調されます。資生堂が開発したレフ板パウダーは、写真撮影で使用されるレフ板のように、光を上向きに反射させることで影ができるのを防ぎ、若々しいはりのある肌を演出します。
この技術は、日本をはじめ米国、中国、韓国、台湾で特許を取得しており、技術の先進性、革新性が認められています。

レフ板パウダー
レフ板パウダー

粉末表面処理技術

資生堂独自の粉体の表面処理技術によって、化粧品に様々な機能を付加させることが可能になりました。

粉体表面の物性を変化させる技術を表面処理技術といいます。この技術により粉体の発色や分散性の向上、変臭の抑制など様々な機能を実現することができます。資生堂では、表面処理技術を応用し、これまでに様々な機能性粉体を開発してきました。

スキンケアパウダー

2001年に発表した「スキンケアパウダー」は、酸化亜鉛にシリカの薄膜をコーティングした複合粉体です。肌あれ発生の引き金となる酵素ウロキナーゼを吸着・阻害するという新しい発想によって開発された、肌あれを防ぐ画期的な素材です。この技術は、日本をはじめ米国、欧州、中国、韓国、台湾で特許を取得しているほか、2002年国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)の研究発表会にて、最優秀論文賞を受賞しました。

スキンケアパウダー

pH応答性パウダー

アルカリ性の条件下で粉末が疎水性から親水性に変わるpH応答性のある処理剤を開発し、UV防御機能のある酸化チタンの表面を処理した素材です。処理剤にはカルボキシル基(-COOH)という官能基が含まれているので、酸性下では疎水性、アルカリ性下では、水素原子が解離することにより、親水性を示します。この結果、日やけ止めの使用中(酸性~中性)は高い疎水性(=耐水性)でありながらも、洗浄時(アルカリ性)には粉末が親水化されて、簡単に洗い落とすことが可能となりました。この研究の成果は、化粧品科学技術の中で、世界で最も権威のある研究発表会、2008年国際化粧品技術者連盟(IFSCC)バルセロナ大会にて発表し、口頭発表応用部門で最優秀賞を受賞しました。

pH応答性パウダー
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