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安心・安全 / 研究開発
Innovation

研究者、専門家の方へ

医療領域研究

私たちは、お客さまに美しさと健やかさを実現していただくためのひとつの手段として、医療の領域に踏み込んでいます。この領域では必然的にリスクが伴ってきますので、最優先に考慮しているのは何よりも確かな安全性です。私たちはご協力いただける医師や研究者と良きパートナーシップを築きつつ、安全性を最大限に配慮しながら研究を重ねています。

毛髪再生医療

資生堂はカナダのベンチャー企業レプリセル社と「毛髪再生医療技術」のアジア導入について技術提携しました。 この技術は、レプリセル社が10年以上におよぶ基礎研究や臨床研究を経て、安全性が担保された世界最先端の毛髪再生・特許技術です。脱毛症や薄毛に悩む患者さんの頭皮組織から採取した底部毛根鞘細胞(毛髪の成長に重要な役割をする毛乳頭細胞の元になると考えられる)を培養した後、脱毛部位に移植(注入)、脱毛部位の損傷した毛包を再活性化させ、脱毛部位の健康な毛髪の成長を促します。
再生医療とは既存の治療法では対応できない疾患に対して、ヒト由来の組織・細胞を移植して、自己再生能力による治癒を期待する治療方法で、患者さん自身の細胞を用いる"自家細胞移植"と、他人の細胞を用いる"他家細胞移植"があります。レプリセル社から導入するのは、免疫拒絶などの副作用が少なく、安全性が高いと考えられている、自家細胞移植の技術です。
脱毛・薄毛治療に関しては、外用の育毛・発毛剤や、男性ホルモン抑制効果がある経口治療薬が実用化されていますが、女性では用量に制限があったり、経口治療薬は適用できない、といった問題も抱えています。この技術導入により、外科施術による身体的負担が少なく、細胞移植後の拒絶反応リスクも低い、男女を問わない治療が可能となることが期待され、悩める方々にとっては早急な普及が望まれています。

治療イメージ
毛髪再生医療

更年期障害治療薬「ル・エストロジェル」

女性はおよそ45~55歳の間に閉経し、エストロゲン(卵胞ホルモン)が身体にほとんど供給されなくなります。このことが原因で起こる不定愁訴を主訴とする症候群を更年期症状と呼び、日常生活に支障をきたすほど顕著になると更年期障害となります。典型的な症状としては、のぼせ・ほてり・発汗などの血管運動神経症状や憂うつ・不眠などの精神神経症状などがあります。さらにエストロゲンの欠乏が長く続くと骨がもろくなったり、動脈硬化や記憶力低下などを引き起こします。これらの症状を改善するためには、不足するエストロゲンを補うことが望ましく、これがホルモン補充療法(hormone replacement therapy :HRT)です。
投与方法には経口、注射、経皮と様々な方法があります。経口製剤は吸収されたエストロゲンの大部分が肝初回通過効果により代謝されるため、十分な治療効果を得るためには高用量の投与が必要であり、各種代謝産物が様々な副作用を引き起こすことが指摘されています。注射剤は投与直後の高い血中濃度から急激な低下が見られるため、血中濃度を安定的にコントロールすることが難しい投与方法です。一方、経皮吸収型製剤は肝初回通過効果を受けることなく投与後の血中濃度が維持されるため、安全性上のメリットが大きい有用な投与経路であり、貼付剤やゲル製剤が知られています。「ル・エストロジェル」は皮膚の刺激性を軽減し、塗布後目立たないゲル製剤として1974年にフランスで承認されて以来、2006年に資生堂が国内で初めて承認を取得しました。さらに、2012年には薬価基準収載となり、健康保険が適用されるようになりました。これにより、患者負担が大幅に低減し、今後のHRTの普及が期待されます。

更年期障害治療薬「ル・エストロジェル0.06%」

経皮吸収メカニズム

ゲル製剤を皮膚に塗布すると、エストロゲンが速やかに角層中に浸透し、受動拡散により真皮毛細血管系へと運ばれます。その際、角層が有効成分を連続して放出するための貯蔵場所としての役割を果たすことで、初期の血中濃度の上昇が緩やかで安定した状態のまま維持されます。また、最終投与後は徐々に減少し、蓄積性は認められませんでした。まさに「ル・エストロジェル」は、皮膚の角層をリザーバーとして活用した天然のデリバリーシステムとも捉えられます。(ファルマシア 49 (5):431-433, 2013 )

経皮吸収メカニズム

D-アミノ酸分析技術を医療分野へ応用

資生堂は、慶應義塾大学医学部解剖学教室、九州大学大学院薬学研究院生体分析化学分野と共同で運動神経が選択的に変性する神経難病のひとつである筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis, ALS)において、病態の進行とともに脊髄中のD-セリンのバランスが崩れていく機構を初めて明らかにしました。(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 109, 627-632 (2012))
この研究は、資生堂と九州大学が開発した、二次元高速液体クロマトグラフィー(2D-HPLC)を用いるキラルアミノ酸メタボロミクス技術により、脳組織中に極微量存在しているD-セリンの変化を発見したことによって大きく前進しました。
現在はこの技術を基盤に神経変性疾患のみならず、循環器疾患や代謝性疾患の機構解明や早期診断など、医療へ応用する研究が進行中です。

ALSの進行とD-セリンの量の関係

美容医療研究

ケミカルピーリングから自然治癒力の向上の研究まで。資生堂の化粧品研究は美容医療の世界でもいかされてきています。

美容医療とは、医師が医薬品や医療機器を用いて、患者のみなさまに健やかで美しい素肌や容姿を提供する医療行為のことをいい、大きくは外科的手術を要する「美容外科」と、それらを伴わない「美容皮膚科」に区別されます。資生堂は2005年、外科的手術を伴わない「美容皮膚科」分野に参入し、長年培ってきた研究開発力に裏打ちされた確かな製品の提供や美容施術の効果メカニズム研究を積極的に推進しています。

グリコール酸によるケミカルピーリング

皮膚生理学的研究より、グリコール酸(GA)を用いた浅層ピーリングでは、角層の厚さにほとんど影響を及ぼさないこと、また、GAピーリングは皮膚増殖を活発化させ、皮膚のターンオーバーを早める(皮膚再生力を高める)ことが示されました。
Denda S et al. J Dermatol Sci. 57(2): 108-113, 2010
第23回日本美容皮膚科学会(2005)優秀演題賞 受賞

グリコール酸

自然治癒力を高める美容医療、セルリバイブ(W-PRP)

自分の血液から精製した高濃度の血小板、白血球を自分の身体に再注入することで、自然治癒力を活性化。
皮膚老化を改善する新しい治療法、美容再生医療です。医師との共同研究によってW-PRPについて検討したところ、しわやハリに対する改善効果と、皮膚内部でのコラーゲン新生が確認されました。

(第28回日本美容皮膚科学会学術大会(2010)優秀演題賞受賞)

W-PRPのシワ改善効果(ヒト試験)

薬物の吸収を促進し、美容効果を高めるイオン導入(イオントフォレーシス)

イオン導入は電気エネルギーを利用して薬物の経皮吸収を促進する手法です。この技術を資生堂独自開発の有効成分に応用することにより、優れた美容効果をさらに高めることが可能になります。
(服部英子、臨床医薬 23, 679-694, 2007)

資生堂は、グリシルグリシンが高い毛穴引き締め効果を持つことを明らかにし、グリシルグリシンのイオン導入に最適なイオン導入剤を独自に開発しました。また南青山皮膚科スキンナビクリニック (target_blank)・服部院長のご監修の下で治療評価を実施し、毛穴に対する高い有効性を確認しています。

イオン導入による毛穴の変化
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