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研究開発
Innovation

皮膚科学ソリューション開発

形状悩みの研究

資生堂は、加齢に伴う形状悩みに対応した化粧品におけるソリューション開発を常にリードしてきました。長年の歴史を積み重ねてきた研究から最先端の機器を用いて新しい知見を見出した研究まで、ここでは様々な領域における成果の一部をご紹介します。

形状悩みソリューション開発

皮膚の加齢によるしわ、たるみ。私たちはその発生の原因究明に様々な角度からアプローチしています。皮膚の水分保持にはヒアルロン酸が有名ですが、資生堂は「ビタミンA」にヒアルロン酸合成促進作用を見出し、さらに皮膚のしわ改善効果も確認しました。また、紫外線によるコラーゲン線維や弾力線維などの線維破壊メカニズムの解明にも取り組んでいます。これら知見をもとに、加齢変化に対応した有用なソリューション開発を進めています。

皮膚の構造模式図

シカクマメエキスの開発

弾力線維という、皮膚にたった2%しか含まれない線維が、肌の弾力を生み出しています。資生堂は、電子顕微鏡を用いて初めてこの線維を立体的に観察する技術を開発し、加齢にともない弾力線維の本数が減るだけではなく、線維が細くなったり線維中に空洞ができたりすることを発見しました。また、この線維形成に重要な働きをするフィブリン5というタンパク質が加齢とともに低下することも突きとめました。
これらの知見に基づき、「弾力線維の再生」という新たな視点で有効な成分を探索した結果、マメ科の多年草「シカクマメ」種子のエキスに、フィブリン5の産生促進効果と弾力線維の再生促進効果があることを確認しました。

シカクマメエキスの開発

肌色悩みの研究

肌色悩みソリューション開発

肌色悩みに対するソリューション開発には、皮膚の色素沈着に関わる基礎的な研究と、安全かつ効果的な成分の探索・開発力が、高いレベルで維持されることが必要です。
世界でもトップレベルのソリューション研究を進めるために最先端機器を用いた分子レベルの基盤研究を行いながらも、お客さまの期待に応えられる成果を出し続けられる研究をめざしています。
成分探索では最新の高速成分探索機器を導入するなどして、常に世界に先がけるソリューション開発に注力しています。また、資生堂の得意とする有用な植物エキスも積極的に活用しています。

最先端機器を用いた解析データを、いち早くソリューション開発に応用

シミの最先端皮膚科学的研究

肌色悩みの解消に向けて、シミ部位の皮膚で生じている特有のダメージの解明にも成果を上げています。

シミ部位特有のダメージ

  1. 1.慢性微弱炎症状態
    シミ部位でメラニン生成が亢進している理由として、微弱な炎症が生じていることを明らかにしました。
  2. 2.慢性角化エラー状態
    シミ部位はメラニン量の異常が起きていますが、角化関連因子の遺伝子レベルの発現にも異常が生じていることを、
    遺伝子プロファイル解析で明らかにしました。
  3. 3.基底細胞の細胞分裂能力低下状態
    シミ部位ではメラニンの蓄積した基底細胞の細胞分裂能力が低下し、皮膚のターンオーバーによってメラニンを
    排出しにくい状態になっていることを発見しました。
目尻に出来たシミの写真 資生堂が発見したシミ部位特有のダメージ

ソリューション成分の開発

ソリューション成分の開発は資生堂が最も得意とする分野の一つです。例えば「アルブチン」や「安定型ビタミンC誘導体」は、資生堂が開発し世の中に広がったソリューション成分です。開発には10年近い歳月がかかるといわれますが、資生堂の開発実績は群を抜いてます。最近の例を以下にご紹介します。

トラネキサム酸

シミ部位の慢性微弱炎症状態に作用し、メラノサイトの活性化を抑制する作用があります。メラノサイトに対する直接的作用を有する他のソリューション成分とは異なる特徴を有しています。

4-メトキシサリチル酸カリウム塩(4MSK)

メラニンの生成に必須なチロシナーゼと呼ばれる酵素の活性阻害作用を持ち、資生堂が開発した最も新しいソリューション成分として、日本をはじめ、台湾、韓国、米国、欧州で特許を取得しています。

成分探索を高速で行う機器システム
4MSKの分子構造

美肌のための研究

肌あれを防ぐ成分「セブラエン」の開発

資生堂は、誰もが悩まされる肌あれのメカニズムを研究し、肌あれの原因に角層でのUPA酵素の活性化が重要な役割を果たすことを解明しました。
このUPA酵素の活性化を抑制する成分として、すぐれた有効性を発揮する成分「セブラエン」(t-シクロアミノ酸メチルアミド誘導体)の開発に成功しました。セブラエンは日本のほか、米国、欧州、台湾、韓国において特許を取得するとともに、肌あれ・あれ性に効果があるスキンケア成分として活用しています。

肌あれを防ぐ薬剤「セブラエン」の開発

バリア機能改善成分として、悪玉タンパク質抑制機能を持つ1PPの開発

皮膚を様々なストレスから守るバリア機能を悪化させる原因がタンパク質「セルピンb3」であることを資生堂は初めて解明しまし、この悪玉タンパク質によるバリア機能の悪化は、あらゆる地域の人々の肌に共通であることも見出しました。
また、この「セルピンb3」を抑制する成分であるアミノ酸の誘導体「1PP(1-ピペリジンプロピオン酸)」の開発に世界で初めて成功し、世界中で肌あれに悩む女性のためのスキンケア化粧品として活用しています。

1PPの分子構造 バリア機能悪化メカニズム

育毛研究

育毛成分の研究

資生堂は生体内成分アデノシンの育毛効果を発見し、2004年に厚生労働省から医薬部外品(育毛料)の有効成分として承認を受け、日本をはじめ米国、欧州、韓国でも特許を取得しています。

生体内育毛成分「アデノシン」
生体内育毛成分「アデノシン」

アデノシンの分子構造

育毛成分アデノシンの有効性

アデノシンは有効性試験により薄毛男性への効果が確認されており、2010年日本皮膚科学会発表の「男性型脱毛症診療ガイドライン」でも、アデノシンの男性型脱毛に対する有効性が認められています。

アデノシンの作用機序のひとつとして、アデノシンが毛乳頭細胞に作用し発毛促進因子(FGF-7)産生を促進することによって、しっかりとした髪を育てることがわかっています。
男性型脱毛の薄毛部位(頭頂部)と非薄毛部位(後頭部)の毛根から毛乳頭細胞を取り出し、FGF-7の発現量を比較すると、薄毛部位の毛乳頭細胞ではFGF-7の遺伝子発現が約半分に減少していることも確認されました。
ここでは、アデノシンの研究知見をご紹介します。

1)生体内成分アデノシンは薄毛部位では約50%に減っています。

男性型脱毛の薄毛部位(頭頂部)と非薄毛部位(後頭部)から採取した毛根中のアデノシン量を高感度LC/MS法という方法を用いて分析してみました。その結果、薄毛部位のアデノシン量は非薄毛部位の約50%にまで低下していることがわかりました。
薄毛部位ではアデノシンが不足していることが考えられます。

【男性型脱毛の非薄毛部と薄毛部の毛根中のアデノシン量】
薄毛部(頭頂部)では非薄毛部(後頭部)に比較し生体内成分である
アデノシンが約半分に低下しています。

生体内成分アデノシンは薄毛部位では約50%に減っています。

2)女性の薄毛に対するアデノシンの有効性が確認されました。

資生堂は、徳島大学医学部・荒瀬教授のグループと共同で、薄毛女性でのアデノシンの有効性試験(被験者数30名、試験期間12ヵ月)を行いました。その結果、アデノシン配合製剤を使用した被験者の改善率約80%に対し、アデノシンを配合しない対照製剤での改善率は35%程度でした。図にグラフと改善例の写真を示しました。アデノシンは男性の薄毛のみならず、女性の薄毛に対しても有効であることが確認されました。この結果は皮膚科の研究雑誌に掲載されています
[Oura et al. (2008) J. Dermatol. 35:763-767]。

アデノシンの薄毛女性に対する有効性
* このページのすべての分子構造図はイメージです。
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