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2018年04月18日

発行元:(株)資生堂

研究・サプライネットワーク

資生堂、髪の断面形状を補正する2つのアプローチ方法を開発

~本来の髪質が取り戻され、まとまりあるつやのある髪に~

資生堂はダメージ毛の断面形状に認められる歪みや扁平化が日常の洗髪でより深刻化することを発見し、さらにダメージ毛やくせ毛に見られる毛髪断面の歪みや扁平形状を補正・修復する2つの技術開発に成功しました。それぞれの技術の特性を活かし、技術者用・一般用ヘアケア商品開発に応用していく予定です。

ダメージ毛の断面形状変化に関して

従来のダメージケアは毛髪表面のキューティクルのめくれや内部の空洞化へのアプローチがほとんどでした。資生堂は髪そのものの形状変化に着目。パーマなどのケミカル処理でダメージを受けた毛髪は、洗髪により大きく膨らみ、その後乾燥し収縮すると毛髪の断面形状がより乱れることを発見しました。

アプローチ方法①:ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド(LTC)の新機能発見

カチオン活性剤の一種であるLTCに、毛髪を内部から膨らませ、断面形状を補正する効果があることを発見しました。

アプローチ方法②:グリオキシル酸(GA)による新技術開発

GAは、pH2.0以下の強酸性下で単独で毛髪形状を矯正できる縮毛矯正効果があることは知られていましたが、同時にさらなるダメージや頭皮への刺激の懸念がありました。今回、GAをグルコノδラクトン(以下GDL)と特定濃度で組み合わせ熱処理を加えるというアプローチにより、pH3.0~3.8の弱酸性下で同様の効果が発揮できることがわかりました。この効果は同時に断面形状変化にも影響することがわかり、ダメージ毛の感触改善にも大きく寄与します。

今後の応用に関して

GAは施術を伴いますが、その毛髪形状補正効果は約1ヶ月におよびます。一方LTCは繰り返しの処理で簡便に利用が可能です。このことから、GAは技術者用サロン商品へ、LTCは一般用ホームユース商品へと応用していく予定です。

※このリリースに記載されている内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご留意ください。